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更新日:令和5(2023)年4月6日
ページ番号:315130
(さくらあぶらだまきののまごめあと)
県指定史跡
平成5年2月26日
香取市九美上字駒込(個人)
香取市の台地上の旧道をドライブすると直線的な道路の脇を、並行して走る土手の存在に気づく。この土手は「牧(まき)」とよばれる放牧場を囲むように築かれ、馬が場外へ逃げ出し周辺地域を荒らしたりするのを防ぐとともに、外部からの野犬などから馬を守るための施設である。
江戸時代になると、軍馬育成を目的として、県内に三つの幕府直轄の牧が経営されるようになった。下総国の小金牧・佐倉牧、安房国の嶺岡牧である。佐倉牧は、八街・富里・成田・佐原にまたがる広大な地域に広がる牧で、油田牧は、佐倉牧の最も北東に位置している。
牧に放たれた野馬は8月から9月初旬に捕獲され、優秀な馬は幕府へ送られる。その野馬を捕獲する施設が「野馬込(のまごめ)」である。牧を管理していた役人である牧士(もくし)の指示のもと勢子(せこ)人足に追われた馬は、高い土手を迷路状に築いた「込(こめ)」に追い込まれてそこで捕獲される。油田牧の野馬込は南西側から延びる谷頭に設置され、高さ3mほどの土手が一辺60m~70mの三角形をなし、その内部は3部屋に仕切られている。
野馬の捕獲は年中行事として、大勢の見学者が集まるイベントの一つであったことが、当時の絵図からもわかる。野馬捕獲のクライマックスには老若男女が見学に訪れ、出店が出るほどの盛況ぶりだったようだ。
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