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更新日:令和5(2023)年4月6日
ページ番号:315473
(なたぎりどうけつ)
県指定史跡
昭和42年12月22日
館山市浜田376(船越鉈切神社)
房総半島南端の館山湾周辺には、縄文海進の時、地盤が浸食されてつくられた海食洞穴がいくつか見られる。本洞穴はその一つで、湾に面した洲崎半島中央部の標高25mの海岸段丘にある。洞穴開口部では高さ4.19m、幅5.85mをそれぞれ最大とし、開口部から最奥部まで36.8mである。
現在、洞穴には船越鉈切神社の拝殿及び本殿が建てられている。昭和31年(1956)10月、拝殿の建築工事に伴い発掘調査が行われ、縄文時代後期初頭(約4,000年前)を中心とした土器や動物や魚の骨、鹿の角や動物の骨で作られた漁の道具が多数出土した。調査の結果、魚の種類はわかったもので約50種、漁具は釣針や刺突具、網の錘(おもり)など内容に富んだものであった。このことから、ここに住んだ縄文人は豊かな海洋資源を獲得するため、多様な漁の方法を身につけ暮らしていたことが判明した。
この洞穴は、古墳時代に一部が墓として利用され、その後、丸木舟を社宝とした海神を祀る神社として地元漁民の信仰対象となっていることも、興味深い事実である。出土品の一部は館山市立博物館で公開されている。
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