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更新日:令和2(2020)年8月20日
ページ番号:315337
(くじゅうくぼうはいじあと)
写真提供:君津市教育委員会
県指定史跡
昭和10年12月24日
君津市内蓑輪191(君津市)
小糸川中流域北岸の台地上に立地する九十九坊廃寺は、上総国周淮郡(すえぐん)の郡寺に推定されている古代寺院である。昭和9年(1934)に大場磐雄氏により発掘調査が行われた研究史上でも有名な寺院跡であり、これまでの調査により三重塔跡と講堂跡が確認されている。金堂跡は未確認であるが、塔と講堂の位置関係から講堂を北、塔を西、金堂を東に配置する法隆寺式の伽藍配置が想定される。出土品には三重圏文縁四葉単弁蓮華文軒丸瓦等があり、創建の年代は7世紀末から8世紀初頭頃と推定される。九十九坊廃寺の所在する小糸川流域は、下流に内裏塚古墳群を擁する古墳時代以来の須恵国造(すえのくにのみやつこ)の本拠地として知られている。律令期には九十九坊廃寺の周辺に「郡」の地名の残る周淮郡の役所であった郡衙推定地も所在している。
三重圏文縁四葉単弁蓮華文軒丸瓦は、山田寺系の三重圏文縁八葉単弁蓮華文軒丸瓦の影響下で成立したと考えられており、九十九坊廃寺の他には、千葉市大椎廃寺、市原市光善寺廃寺で確認されている。また、九十九坊廃寺に瓦を供給した瓦窯として、木更津市大久保牛ケ作瓦窯跡と君津市大鷲瓦窯跡が推定されている。
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