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更新日:令和5(2023)年12月19日
ページ番号:314679
(おおたのえんやーほー)
県指定無形民俗文化財
平成20年3月18日
旭市ニ宿天神地区
7月27日、旭市太田の宿(しゅく)天神(てんじん)地区にある八坂神社祇園祭、通称「太田(おおた)祇園(ぎおん)」の夜に演じられるつく舞を、地元では「太田のエンヤーホー」と呼んでいる。
つく舞は、長さ9間の柱と、その前に組まれた2間四方、2段の舞台で演じられ、動物の面を付けて舞台上段で無言劇を演じる「地(じ)舞(まい)」部分と、登り獅子がつく柱に登っての曲芸部分から成ります。地舞では赤獅子、青獅子、かまきり、みみずく、鹿、鶴が、順に舞台の上段に登り1人あるいは2人で簡単な所作を繰り返す。赤獅子と青獅子は腰を折り3、4歩ずつ足を交差させながら前後する所作、続く4役は両手に細棒を持ち床や相手を叩きながら舞台を回る。ついでひょっとこ、おかめ、旦那の3人による寸劇仕立のからみがあるが、かなり露骨な性交所作の繰り返しである。続いて舞台上で登り獅子を中心に盃事(さかずきごと)が行われ、その後登り獅子(赤獅子)がつく柱に登り、途中逆さにぶら下がるなど曲芸を披露し、最後に頂から五色の紙吹雪を撒き散らす。紙吹雪は安産のお守りになるという。「エンヤーホー」とは、つく舞を演じている間中、舞台下段に陣取った大勢の子供達によって繰り返される掛け声である。
太田のエンヤーホーは、多古町多古のしいかご舞ときわめてよく似た芸態である。多古と旭のつく柱の高さは野田に比べて低いですが、野田にはない動物面の「地舞」がついているのが注目される。この動物面の地舞は静岡県森町から関東南部、福島県いわき市まで散見され、中世後期京都祇園祭の動物風流(ふりゅう)につながる可能性を秘めた貴重な芸能である。
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