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更新日:令和7(2025)年4月30日
ページ番号:314709
(しほんちゃくしょくおおたきはんじんれつず)
県指定有形文化財(歴史資料)
昭和41年12月2日
夷隅郡御宿町久保2200(御宿町立歴史民俗資料館)
江戸時代に流行した行列図の一つで、縦26.9センチメートル、長さ10メートルの絵巻物である。
大筒(大砲)や火縄銃などの兵器を携行する隊列が、右方向に進む様子が描かれている。題戔に「大田喜藩陣列之図」とあるほか、画中には大多喜藩主松平氏の家紋(三ツ扇)のついた旗や馬印が見られる。また、描かれた長持に「松平」の文字が見られることから、この隊列が大多喜藩の陣列を描いたものであると分かる。
陣列図の隊列は、「一番手」と「二番手」に陣列の構成を分け、人員、階級、携行する武器の員数、隊列が書き入れ文字を付けて順に描かれている。
この陣列図には、画面の一部を細かく切り取り、小さな別紙をその部分に貼り描写内容を変更した箇所がある。これは、書き入れ文字の指示する内容と絵に描かれた内容を照合し、両者が合致しない部分については絵を訂正させたものと推測される。したがってこの陣列図は後世の模写本ではなく、大多喜藩が制作させた原本と判断される。
大筒などの兵器を導入し海防に備えた幕末の藩の軍備の一端を類推させる資料として価値が高いものである。
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