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更新日:令和2(2020)年9月26日

ページ番号:314758

国府関遺跡出土の木製品

(こうぜきいせきしゅつどのもくせいひん)

国府関遺跡出土の木製品

種別

県指定有形文化財(考古資料)

指定日

平成18年3月14日

所在地(所有者)

茂原市高師1345-1(茂原市)

概要

 国府関遺跡は、茂原市の中心部より5kmほど北西によった、豊田川の支流に面した標高17m前後の微高地にある。昭和63年から平成2年まで、県営ほ場整備事業に伴い発掘調査が実施された。その結果、自然流路から、建築材を含む多量の木製品が出土した。それらは、洪水により谷奥にあった集落からもたらされたものと考えられる。木製品の時代は弥生時代終末から古墳時代初頭にかけてのもので、その資料の大半は古墳時代初頭のものである。出土木製品のうち490点が実測報告され、このうち主要な資料94点が保存処理されている。

 資料には、琴・赤塗木剣・蓋(きぬがさ)・履物・火きり臼・各種容器・杓子(しゃくし)・柄振(えぶり)・鍬(くわ)・二又鍬・広鍬・斧柄・竪杵(たてぎね)・横槌(よこづち)・掘棒・手斧柄(ちょうなえ)・丸木弓・柱材・扉材・梯子・鼠がえし・作業台など、多様な資料が揃っている。琴の上板は完形で出土し、両側縁に共鳴槽取り付けの枘穴(ほぞあな)を持ち、東日本の古墳時代出土琴としては最も残りの状態の良い資料である。また、蓋の笠骨にあたる部分や赤塗木剣は、いずれも関東以東では最古の出土例となる。鍬類など農耕具資料については、原材の表皮を残すものから完成品まで各段階の資料が揃い、製作工程を追うことができる。農具・加工用具・容器・建材をはじめ、儀式用具・楽器まで多様な資料が揃い、千葉県の古墳時代初頭の木製品を代表する重要な考古資料である。

お問い合わせ

所属課室:教育振興部文化財課指定文化財班

電話番号:043-223-4082

ファックス番号:043-221-8126

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