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更新日:令和5(2023)年6月30日
ページ番号:315055
(きのねいせきしゅつどどぐう)
県指定有形文化財(考古資料)
平成8年3月22日
印旛郡栄町竜角寺978(千葉県)
成田空港敷地内に所在した木の根遺跡(空港No.6遺跡)から出土したもので、三角形をした特異な形の縄文時代初頭の土偶7点である。
土偶は1辺2~4.5cmの三角形をしたものや扇形のものがみられ、乳房様の突起をもつもの、頂部や底辺の中央に穴や切込みがあるものがある。どれも板状で、その形状からは明瞭な頭部や脚部を読みとることはできないが、見方としては逆三角形に置く考えが定着している。
出土地点は、約8,000年前の縄文時代早期初頭に位置づけられる稲荷台・花輪台式土器が分布する範囲の中にあり、出土状況から稲荷台式期に属するものと捉えられた。当時、茨城県の花輪台貝塚から出土したバイオリン形の土偶が日本最古とされていたが、この特異な三角形土偶の発見により土偶の起源がさらに遡ることとなった。
木の根遺跡は、九十九里浜へ向って南流する、栗山川の支流である高谷川の最上流域に立地する。周辺は空港建設に伴って多くの遺跡の発掘調査が実施され、この地域が縄文時代早期に集中的に集落が営まれためずらしい地域であることが明らかとなっている。木の根遺跡からは、住居跡と考えられる竪穴建物跡が2棟、同時期の土器包含層が台地上に広く認められる。出土土器の9割が縄文時代早期のもので、特に稲荷台式土器から花輪台式土器に時期的に並行する「木の根式土器」が土器型式として提唱されたことでも知られている。
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