ここから本文です。
ホーム > 教育・文化・スポーツ > 歴史・文化 > 文化・文化財 > 文化財 > 市町村別の国・県指定および国登録文化財 > 印旛エリアの市町 > 栄町の国・県指定および国登録文化財 > 池花南遺跡環状ユニット出土遺物
更新日:令和5(2023)年6月30日
ページ番号:315054
(いけはなみなみいせきかんじょうゆにっとしゅつどいぶつ)
県指定有形文化財(考古資料)
平成7年3月14日
印旛郡栄町竜角寺978(千葉県)
池花南遺跡は、印旛沼へ北流する手繰川(たぐりがわ)最上流域に面した台地上に立地している。
池花南遺跡では旧石器時代の数多くの石器集中地点が発見されたが、最も大きな成果としては、約3万年前の大規模な環状ユニットの検出をあげることができる。環状ユニットは東西30.5m、南北28.5mの大きさで中央部の1か所と環状部に17か所の石器集中地点が検出された。柏市中山新田I遺跡とともに、下総台地における環状ユニットの全容を明らかにし、全国的にも注目を集めた遺跡である。
環状ユニットから出土した石器のうち主体となるのは28点の台形様石器で、全長30mm前後の台形・三角形・平行四辺形・不整形をした小型の石器である。いくつかの形態に分類されることから、機能的にも使い分けがされていた可能性がある。その他、ナイフ形石器・削器・石斧がわずかに伴う。これらの石器を作るためにはがされた石片を含めると、環状ユニットからは740点もの石器が出土し、全点が一括で指定を受けた。これらの資料は、どのような方法で石器を作ったのかを知るためには不可欠な資料である。また、出土石器の詳細な検討によって、石器集中地点の機能的な側面や地点間の関係について明らかとなり、環状ユニットの形成要因の解明も期待される。
関連リンク
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください