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更新日:令和6(2024)年2月8日

ページ番号:315209

島戸境一号墳出土遺物

(しまとざかいいちごうふんしゅつどいぶつ)

島戸境一号墳出土遺物

種別

県指定有形文化財(考古資料)

指定日

平成7年3月14日

所在地(所有者)

山武市埴谷1874(山武市)

概要

島戸境一号墳は、太平洋へと流れ込む作田川の支流である境川の東側の台地上に存在する古墳である。墳丘がほとんど残っていないため、かつてはその存在すら知られていない古墳であったが、土地所有者が畑を耕している最中に偶然4枚の鏡や玉類を発見した。この発見を契機に、当時の山武町教育委員会が山武郡市文化財センターに委託して、平成5年(1993)2月から3月に発掘調査が行われた。

発掘調査の結果、直径約20mの円墳で、周囲には幅5m前後の周溝が巡らされていることが判明した。埋葬施設の遺存度はあまり良くなかったが、その構築方法は特殊で、一度、長軸7m、短軸3m~4mの穴を大きく掘り込んで、周辺を拳大のロームブロックで囲い、その範囲の中に長大な木棺を納めている。

耕作中及び発掘調査によって数多くの遺物が出土した。鏡はすべて倭鏡とも呼ばれる日本製で4面ある。捩紋鏡(ねじりもんきょう)2面、連弧紋鏡(れんこもんきょう=内行花文鏡(ないこうかもんきょう))1面、珠紋鏡(しゅもんきょう)1面で、直径は最大で9.47cm、最小で7.44cmという小型のものである。玉類は硬玉・水晶・瑪瑙・琥珀を用いて作られた勾玉が12点、緑色凝灰岩を用いて作られた管玉が35点、水晶製の棗玉(なつめだま)が4点、琥珀製の丸玉が2点、その他にガラス製の玉が破片を含め約200点がある。

古墳の築造時期は4世紀後半と考えられる。作田川流域では4世紀段階の古墳はほとんど知られておらず、稀少な鏡の存在も含めて、この地域の古墳文化を考える上できわめて重要な古墳である。

お問い合わせ

所属課室:教育振興部文化財課指定文化財班

電話番号:043-223-4082

ファックス番号:043-221-8126

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