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更新日:令和7(2025)年5月1日
ページ番号:315163
(こうろがたがんめんつきどき)
県指定有形文化財(考古資料)
昭和32年10月21日
香取市貝塚(貝塚史跡保存会)
国指定史跡良文貝塚から、昭和4年(1929)大山柏史前学研究所の手によって発掘された香炉形顔面付土器は、約3,800年前の縄文時代後期の中ごろのもので、頭部の一部が欠けていますが、ほかはほぼ完全な形である。高さ16センチメートル、最大の横幅14.3センチメートル、空洞で、後頭部には楕円形の大きな穴が開けられ、側頭部分にはアーチ状の把手が対で付き、底部は上げ底状につくり上げられ、正面に顔面が表現されている。
香炉形土器とは、縄文時代後期から晩期にかけて、東日本を中心に盛んにつくられたもので、現在使われている香炉に似ているところからこの名称が付けられている。用途については不明な点が多く、日常的に使用された土器ではなく、呪術的な用途に使用されたものと考えられている。この時代の人の顔が表されているものとしては土偶が有名であるが、香炉形土器に付けられ表現された例は全国的に見てもめずらしく、また、縄文人の特長とされているがっちりとした四角張った輪郭に、太い眉、はっきりとした目、鼻、口、大きな耳、そして物静かな表情といった写実的な描写は、美術史上からも高く評価されている。
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