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更新日:令和5(2023)年10月4日
ページ番号:315285
(どうすかしぼりけこ)
県指定有形文化財(工芸品)
昭和63年3月30日
松戸市平賀63(本土寺)
仏教の法会で諸仏供養のために花を撒くことがあり、これを散華という。元来は生花を撒いたが、いつの頃からか紙で蓮の花弁を象ったものを散華として撒くようになった。この花を盛る容器を華籠という。一般には竹製のものが多く、奈良東大寺の正倉院にも紙製の散華と竹製の華籠が遺されている。
本土寺に伝わる華籠12枚は、どれも直径28cm内外でほぼ同じ形である。黄銅製で皿状、中央には大きめの蓮華文をたがねの筋彫で刻み、その周囲を宝相華唐草文で切透かしている。縁には覆輪をかけ、底面には等間隔の3箇所に単弁蓮華文の釣環をすえている。12枚の内、近年鍍金を新たに施したものが1枚見られるが、他の各枚もかつては内外面鍍金されていたのが剥落したと考えられる。
製作年代は室町時代から江戸時代で、必要に応じて足されたものと思われる。本県では銅製の華籠が遺されている例はきわめて少なく、貴重なものである。
さらに、12枚の中には永正5年(1508)の紀年銘や本土寺第10世日端(1457~1514)や17世日弘(1581~1649)、また文明14年(1482)に本土寺へ梵鐘を寄進した大伴継長などの名が刻まれたものもあり、歴史的な価値の高さも認められる。
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