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更新日:令和5(2023)年7月13日
ページ番号:314733
(ちゅうどうくじゃくほうしゅもんけい)
県指定有形文化財(工芸品)
昭和61年2月28日
いすみ市岬町岩熊820(法興寺)
磬は、読経の際などに僧侶が打ち鳴らす法具で、この磬は、鋳銅で、上部の幅は27.0cm、裾の幅が27.6cm、高さ17.3cmの大きさとなっている。中央に撞座があり、直径約9.5cmである。
縁は断面が菱形にかたどられ、内側に子縁を伴っている。文様は両面で異なっていて、片面には八葉の蓮華文を配し、その左右に翼を張り、尾を上げる孔雀を向かい合って配置している。その裏面は中央に簡略化された八葉の蓮華文を配し、その左右にやはり簡略化された宝珠を鋳出している。また、銘文によれば、長禄5年(1461)に法興寺の乗範という僧が願主となって作ったことがわかる。長禄5年は1461年であるが、長禄は4年で改元し、実際は寛正2年に当たる。
磬の文様は、唐草、蓮華、草花、多宝塔、孔雀などと様々であるが、鎌倉時代には孔雀文が多くなる。この磬は全体に文様が簡略化されており、地方における製作と考えられるとともに、その時代の基準となる作品の一つである。
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