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更新日:令和5(2023)年12月13日
ページ番号:315469
(しゅうじほけきょうふもんひん)
県指定有形文化財(工芸品)
昭和44年1月10日
館山市那古1125(那古寺)
繍字というのは、刺繍の技法で文字を縫い取ったものである。この繍字法華経普門品は、白い絹の布に藍色の絹糸を用いて経典の普門品の長行と掲頌の全文を縫いとりしたもので、「佛」の字は金糸を用いている。見返しと巻末に彩色の細密画があり、見返しには釈迦と普賢と天部2像が描かれ、巻末には千手観音立像が描いている。この巻末の奥書には、中国元朝の至正21年(1361)に、平江州(江蘇省呉県)嘉定の姚氏の娘が浄財を募って絹布を求め、多数の女性たちと協力して、これを制作したことが記されている。このことから、数少ない中国元朝の渡来品であることがわかるが、その伝来の詳細は不明である。ただ添付された文書から、元禄15年(1702)に京都の智積院第9世の宥鑁より、那古寺に与えられたことを知ることができる。
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