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更新日:令和2(2020)年9月1日

ページ番号:314918

梵鐘(元亨元年在銘)

(ぼんしょう)

梵鐘(元亨元年在銘)

種別

県指定有形文化財(工芸品)

指定日

昭和34年4月24日

所在地(所有者)

市川市八幡4-2-1(葛飾八幡宮)

概要

 鋳銅製の、総高117.2cm、口径66.7cmの梵鐘で、型継の跡から、3段組で鋳上げ、さらに笠型を継いで作られたことがわかる。乳は4段5列、上帯、下帯にはどちらも模様はない。龍頭の向きと平行に2つの撞座があり、8葉単弁の蓮花が意匠されている。

 池の間の1区と2区に銘文が陰刻され「敬 奉冶鋳銅鐘大日本東州下総第一鎮守 葛飾八幡是大菩薩傳聞寛平 宇多天皇勅願社壇建久以来 右大将軍崇敬殊勝天長地久 前横巨海後連遠村魚虫性動 鐘暁聲人獣眠覺金啓夜響 求除煩悩能證菩薩 元亨元年十二月十七日 願主右衛門尉丸子真吉 別當法印智」とあり、元亨元年(1321)に寄進され、「前横巨海」とあるように当時はこの葛飾八幡宮の近くまで海岸線が迫っていたことを示している。

 さらに、鐘の上部の笠型の部分に「應□永二十八年三月廿一日」と刻書されている。実はこの梵鐘は、寛政5年(1793)に掘り出されたもので、当時の江戸の文人の間で評判になったらしく、いろいろな随筆に記述され、『壺芦圃雑記』には「寛政五年正月十九日、下総国飾郡八幡村八幡宮本社右にありける古木の樫枯けるによりて伐取、其根掘出しける下より鐘壱を掘り出す(略)」と大きさなどが記録されている。

お問い合わせ

所属課室:教育振興部文化財課指定文化財班

電話番号:043-223-4082

ファックス番号:043-221-8126

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