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更新日:令和6(2024)年2月8日
ページ番号:315219
(もくぞうにちれんしょうにんざぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
平成16年3月30日
大網白里市大網3002(本國寺)
ヒノキ材の寄木造で、像の高さは86.8cm、玉眼と水晶の白毫がはめ込まれ、一部に彩色が施されている。頭部は、前面・後頭部・左右の材をつなぎ合わせ中空に造られ、首で胴部に差し込まれている。体部は箱組で前面材と背面材、これを左右から挟む側面材で組み合わされているほか、肩・手首で別材がつなぎ合わされている。
像は裸の姿につくり、実物の法衣・袈裟を着装した、いわゆる裸形着装像で、両肘を曲げ胸前に両手を同じ高さに物を持つ形で挙げ、右足を上に足を組む。手には経巻を広げ持つのが本来の姿であったと思われる。
像内の銘文により、天文15年(1546)4月に、板倉右衛門尉の発願により酒井小太郎を大檀那として、多くの信者の協力で造立されたこと、仏師は葛岡蓮宗子神五郎であったことがわかる。大檀那の酒井氏は、当時この地域を支配した豪族で、願主板倉氏は、その一族です。本像の左体側部内銘には、大檀那老母が袈裟を寄進したのをはじめ、「はだつけ」「はだかたびら」などの寄進が記されているが、これらは像に着せられたものだろうか。その寄進者はいずれも女性である。
像は日蓮聖人の坐像で、白毫相と三道をあらわすなど、仏像に擬した理想化はあるが、顔の肉どりや頭部や体の比例は自然で、動勢の把握も的確であり、近世以前の裸形彫刻としてすぐれたものである。
五穀豊穣の恵みをもたらす像として、別名「雨乞祖師」と呼ばれ信仰を集めている。
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