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更新日:令和5(2023)年12月19日
ページ番号:314791
(もくぞうふどうみょうおうざぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
平成6年2月22日
長生郡睦沢町上之郷539(長昌寺)・睦沢町立歴史民俗資料館保管
頭部から体部の主材はヒノキの竪1材で、背刳りが施される。胸腹部にはカヤ材の別材があてられ、左耳前に下がる弁髪はつなぎ合わされている。両腕も肩、肘、手首でつなぎ合わせ、両脚部はカヤの横材でつなぎ合わせている。地肌部は布貼の上に弁柄(べんがら)漆塗、着衣部には金泥で文様が描かれている。像高は84.2cm。
髪は総髪、直毛で、頭頂は左右に分かれる花結びとし、右側は右耳前で垂れ、左側は左耳前を通って左肩に下がり5か所で結ぶ。天冠台は紐二条をはさみ、上下に列弁帯を刻み、背面では頭髪に隠れます。左眼を眇(すが)め、下唇で上唇をかみ、牙を口の左下と右上に現す忿怒形(ふんぬぎょう)とする。条帛(じょうはく)・裳・腰布を着け、胸飾り、腕釧(うでくしろ)をつける。右手は膝上で剣を握る姿勢をとり、左手は肘を曲げて胸の左脇で羂索(けんさく)を持ち、右足を外にした結跏趺坐(けっかふざ)をしている。
張りを持った胸、太い腕、厚い膝など重量感と迫力に富んだ表現は平安時代前期の一木彫像に連なる表現であるが、目や口が小ぶりで顔面中央に集中することや、衣文や装身具の彫りが浅くなる点から、この像の造像は10世紀の後半になるものと考えられる。
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