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更新日:令和5(2023)年8月8日
ページ番号:315027
(もくぞうあみだにょらい・りょうわきじぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
平成5年2月26日
成田市冬父86(迎接寺)
平安時代後期になると、信者の臨終の際に、西方十万億土の阿弥陀仏が、観音・勢至両菩薩を従えて来迎(迎接)するという信仰が広まった。観音菩薩は阿弥陀仏の慈悲を表し、このため、この時代に制作された阿弥陀三尊像は、写実的な作風が特徴である。
迎接寺の本尊である阿弥陀如来とその両脇の観音・勢至菩薩、3体の坐像はそうした特長を示すもので、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての作と考えられる。中央の阿弥陀如来像は、死者を極楽に迎接する来迎印を結んでおり、脇侍の観音・勢至像は現在は肩から手を欠いているが、当初は観音は死者を乗せる蓮台を捧げ、勢至は両手を合掌していたと考えられる。両脇侍とも腰をわずかに浮かしたり、肩膝を上げるなど、肢体の微妙な動きによって来迎の臨場性を表現している。
迎接寺は浄土教の道場として興隆した寺院であり、この阿弥陀三尊像は、同寺に伝来する中世制作の鬼舞面とともに、その来歴をよく伝える資料である。作品としての出来映えも大変優れており、同時代の作品の中でもかなりの優品である。おそらく京都あるいはその周辺の本格的な仏師の手によって造られ、当地にもたらされたものと考えられる。
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