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更新日:令和5(2023)年5月19日
ページ番号:314742
(もくぞうじぞうぼさつりゅうぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
平成3年2月15日
勝浦市大森935(応徳寺)・千葉県立中央博物館大多喜城分館
像高約85.3cm。1本のヒノキ材から造られた一木造像。表面は漆塗の彩色仕上げ。頭体の幹部は両上膊まで含めて竪一材から造られ、これに両手首をつなぎ合わせる。体部に背刳りを施し、背板を当てる。体部材の両足下に各足枘を作り出し、台座に立てる。表面の仕上げは、肉身部は漆塗り、衣部は赤色に彩色する。像容は頭をまるめ、髪際は波形に表し、耳朶を環のように伸ばし、白毫相を表す。衲衣は右脇の下を通り左肩にかかり、偏衫は右肩にかけ、右腕を覆う。左手は肘を曲げて掌上に宝珠を載せ、右手は下げて錫杖を握る。裳を着け、足を揃えて立つ。右肩から垂れる偏衫を衲衣に挟み込まず、そのまま垂らす形は珍しい。背板の内側に墨書銘があり、建長3年(1251)に仏師定阿弥陀仏によって造像されたことがわかる。鎌倉時代建長期の、地方における作風を示すもので、童顔を思わせる清楚な表情や、細身の体の表現など、繊細な面を見せるが、慶派風の冴えた張りも感じ取れる作品である。
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