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更新日:令和2(2020)年10月7日
ページ番号:315249
(もくぞうしょうかんぜおんぼさつざぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
平成3年2月25日
柏市柳戸612(弘誓院)
ヒノキ材の一木割矧造で、像の高さは79.1cm、蓮華座と光背を加えた全体の高さは191cm。頭部と体の中心は一材からつくられている。頭部から体部まで耳の後の線で割られ、内刳りを施してつなぎ合わされている。両腕は肘、両手首でつなぎ合わされ、両脚部も内刳りが施されて、つなぎ合わされている。全体に漆箔が施されているが、剥落が進んでいる。
髻は高く、毛髪は筋彫りで表現される。天冠台は紐一条と列弁文の文様を彫りだしている。白毫相を表し、耳朶は紐のように伸びている。条帛を着け、天衣が両肩にかかっている。両腕の肘を曲げ、左手は腹の前で蓮の茎を握り、右手は胸の前で掌を前に向けて立つ。上膊に臂釧、手首に腕釧をつけ、折り返し付きの裳を着け結跏趺坐す。
左手で蓮茎を持ち、右手でその花を開く姿をとって結跏趺坐する形は、曼荼羅の聖観音の形に一致し、この像が密教の尊像として造像されたことを示している。引き締まった相貌や、張りの強い肉どり、彫りの深い衣文彫法に鎌倉時代の作風が現れている。切れ上がった両眼や卵型の顔立ちには鎌倉時代初期から中期にかけての慶派の様式がみられる。
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