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更新日:令和5(2023)年10月6日
ページ番号:314723
(もくぞうあみだにょらいりゅうぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
平成2年3月16日
いすみ市荻原2136(行元寺)
像高約97cm。1本のヒノキ材から造った一木造の像。表面は漆箔仕上げ。頭体幹部を1材から彫り出し、内刳を施し、割首とする。左肩以下は袖を含んで1材製で、手首先をつなぎ合わせる。右肩以下は外側の袖を含めて1材製、偏衫の内側に垂れ下がる部分と上腕は別材をつなぎ合わせる。螺髪は切子型で、肉髻珠・白毫相・三道を表す。耳朶は紐状に伸びる。衲衣・偏衫を着け裙をはく。左手は下げ、右手は肘で曲げそれぞれ掌を正面に向け、第1指・第2指を触れる。穏和な面貌、浅く柔らかな彫による定着化した衣文、緩やかな曲面による肉取りなど、平安時代後期の典型的な定朝様如来形立像の特色を示す。後頭部の螺髪が同心円状に刻まれているが、同時代の如来形像にこうした例は見られず、本像独自の個性として注目される。全体の丸みの強いふくよかな肉づけに、作者の堅実な技量がうかがえる。寺伝によれば、平安時代末期に当寺を再興した平重盛の守り本尊であったとされるが、京都辺りの中央作とみられ、平安後期の仏像の様式を知るうえで貴重な作例。
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