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更新日:令和5(2023)年12月19日
ページ番号:314955
(どうぞうあみだにょらい・りょうわきじりゅうぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
昭和56年3月13日
印旛郡酒々井町上本佐倉206(清光寺)
阿弥陀如来は像高47.9cm、臂張15.2cm。左脇侍は像高35.1cm、臂張10.3cm。右脇侍は像高35.3cm、臂張10.4cm。各銅造鍍金。阿弥陀如来の両手首を除き、三尊いずれも土型原型から一鋳されたものと推定される。各尊とも足衲は頭初から設けず、台座上にそのまま据えられたかと思われる。
阿弥陀如来の螺髪は、髪際12個、地髪部2段、肉髪部4段を表わす。髪際はゆるい波形で、耳朶不貫。三道を表す。納衣を着け、左手は垂下する。掌を前にして垂れ、第2・3指を伸ばし、第4・5指を曲げ、第1指は第4指を押えている。右手は屈臂し、掌を前にして開き、5指をたてる。裳裾は地付に達する。左足を僅かに前に出して直立する。
左脇侍(観音)は菩薩相。六角形の宝冠(正面に阿弥陀化仏立像、背面を除く各面に宝相華を各線刻)を戴く。鋸歯文状の線別を施した天冠台を表わす。地髪は毛筋彫、髯髪2条は耳半ばにわたる。耳朶不貫。三道。条帛を著け、天衣は両肩に懸り、膝前(1条のみ)にわたる。一段折返しの裳、腰布をまとい、両腕を屈臂し、胸前で仰いだ左掌に右掌を伏せ、直立する。裳裾は地付に達する。
右脇侍(勢至)は宝冠の正面に水瓶を表わす他は、左脇侍に準ずる。
三尊ともに鋳造技法、表現ともに簡素なところがある。いずれも卵形ののどかな顔立ちで、中尊ではヘラ書きの螺髪はまばらで大きい。
阿弥陀如来に正安二年(1300)の造立年次と願主および結縁者名、左脇侍像に願主・結縁者名と覚しい名が刻まれていて、鎌倉時代末における善光寺式如来の普及のさまを知り得る貴重な一遺例である。
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