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更新日:令和5(2023)年10月2日
ページ番号:315354
(もくぞうぼさつめん)
県指定有形文化財(彫刻)
昭和47年9月29日
君津市浜子145-1(建暦寺)・君津市立久留里城址資料館保管
建暦寺は、寺伝によれば、僧行基によって創建され、天延年間(973~975)源経基が貞元親王の菩提を弔うために修理を施し、後に執権北条氏から建暦の寺号を賜ったと伝えられている。
県指定の木造菩薩面は、寺に伝わる25面のうちの4面で、うち3面は国学者塙保己一によって文化14年(1817)にまとめられた建暦寺縁起書に記録されているものを含む。
各面とも縦22.3cm~23.3cm、面長15.1cm~18.2cmで、いずれもヒノキ材を用い、一材で作っています。1面は右半面を欠損している。材は厚手で、表面は漆の上に金箔を置く漆箔という技法で装飾され、裏面は黒塗仕上げで、4面とも白毫は欠失し、天冠は波状にうねり、毛筋を掘り出している。
面相はやや伏し目がちで、口元に微笑をたたえる慈悲相が表され、顔の表情は写実的で生き生きとし、彫刻技法の水準の高さを感じさせる。各面共通の製作技法は、同系統の仏師の作を示している。
紀年銘は認められないが、宋風の様式からみて、製作年代は鎌倉時代と堆定される。
このような仏面は、寺院の法会や供養会の際に、仏面を着けた僧尼が行列をつくり読経しながら練り歩く「行道」の儀式に用いられた「行道面」と思われる。これらは、県内の行道面を代表する優品である。
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