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更新日:令和6(2024)年10月3日
ページ番号:314759
(もくぞうしゃかにょらいりゅうぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
昭和39年4月28日
茂原市三ケ谷1361(永興寺)
ヒノキ材の寄木造で、像高163cm。頭部は耳の後ろで前後につなぎ合わせ、挿し首にしている。体幹部も前後につなぎ合わせ、また両肩以下に側面材をつなぎ合わせている。両手は、手首及び袖口で、両足は足先でつなぎ合わせている。現在は素地であるが、衲衣(のうえ)の両胸および腰部正面に切金(きりがね)の痕跡があり、当初は切金彩色仕上げであったと考えられる。
地髪と肉髻(にっけい)を表し、それぞれの正面を中心とする編髪の渦を彫り出し、肉髻珠・白毫相(びゃくごうそう)をあらわす。
端麗な顔、体の抑揚と浅く緩やかに表現された衣の襞の衣文の流れは流麗で、関東における清涼寺式釈迦如来像の草創期の美作として評価されている。清涼寺式釈迦如来像は、印度で釈迦の在世中に造立され、中国に伝えられたものとされる釈迦像を模刻し請来されたとされる京都清涼寺の釈迦如来像が「生身の如来」として信仰を集めたことから、縄目状の頭髪や流水状衣文を特徴とするインド・ガンダーラ風のこの釈迦像をモデルとして、平安時代以降全国に百体以上の模刻像が広まったものである。
なお、像内に多くの経文・願文などが納められているが、この内の般若心経の末に文永十年(1273)の書写日付があり、この時期の造像と考えられる。
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