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更新日:令和5(2023)年10月6日
ページ番号:315177
(どうぞうじゅういちめんかんぜおんぼさつりゅうぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
昭和33年4月23日
香取市織幡612-2(織幡地区)
天竺山花見寺は、もともと真言宗の寺院であったが、現在は廃寺となり、薬師堂が一部残されるだけである。この薬師堂には、銅造十一面観世音菩薩立像をはじめ、5体の仏像が安置されている。
十一面観世音菩薩像は、頭上に11の仏面があるもので、四方だけでなく十方を見つめ、すべての人を救うという意味がある。この像は、頂上仏が1面、左右後方に3面、地髪に7面の化仏があり、像高は43.9cmで、両腕は別に鋳造されて肩のつけ根でほぞを差し込んでいる。髪はまばらで毛筋を表し、白毫は大きめの水晶をはめている。切れ長の目とやや小振りにまとめた鼻と口は丸顔とあいまって童顔の雰囲気を出している。
衣文はひだのたたみが深く、複雑な曲線を描き装飾化がみられ、指先の微妙な表現やひだの処理など、細部まで入念に造られており、鋳造技術の面からも作風の上からも、正統の仏師によって造像されたことがわかる。裳のひだの表現が装飾的で、全体に柔らかい曲線を基調としていることから、鎌倉時代初期から中期にかけて流行した宋風様式の影響が感じられる。
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