ここから本文です。
ホーム > 教育・文化・スポーツ > 歴史・文化 > 文化・文化財 > 文化財 > 市町村別の国・県指定および国登録文化財 > 京葉エリアの市 > 市原市の国・県指定および国登録文化財 > 市原市の有形文化財(そのほか) > 木造聖観世音菩薩立像
更新日:令和5(2023)年10月4日
ページ番号:314846
(もくぞうしょうかんぜおんぼさつりゅうぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
昭和33年4月23日
市原市引田94(蓮蔵院)
この像は、像高105cm、カヤ材の一木造で、丸鑿の彫り目がそのままの、素地を生かした立像である。制作年代は、胴がしまり下腹の張った体つきなどから平安時代中期の造像と考えられる。
まゆと目に墨書きのあとがあり、頭上には低い宝髻と天冠台がある。条帛と裳をつけ、天衣は膝前の2段にかかっている。
像の表面に丸鑿の彫り目を規則的に残す、いわゆる鉈彫り像の典型としてよく知られており、簡略表現と併せて、未完成な不思議な魅力をもった像である。このような鉈彫りの像は、愛知県より東、東北地方にまで分布している。一木造で、制作年代が藤原期であることが共通しているが、彫り目を横にそろえるものとそろえないものがある。鉈彫りについては、これを完成した像とみる説と途中で中止した未完成像とする説との2つに分かれている。
県内の鉈彫り像の作例としては他に、睦沢町妙楽寺の木造毘沙門天立像、木更津市東光院の木造薬師如来立像、富津市湊第七区の木造虚空蔵菩薩坐像があるが、この像は平安時代の鉈彫り像の典型に最も近い作例とされている。
関連リンク
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください