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更新日:令和5(2023)年10月6日

ページ番号:314695

木造馬頭観世音菩薩立像

(もくぞうばとうかんぜおんぼさつりゅうぞう)

木造馬頭観世音菩薩立像

種別

県指定有形文化財(彫刻)

指定日

昭和30年12月15日

所在地(所有者)

夷隅郡大多喜町紺屋84(紺屋区)

概要

 像高約89cm。1本のサクラ材から造った一木造の像。表面は漆箔仕上げ。頭部と体部を1材から彫り出す。両腕の肘から先と足先を別材で造り、つなぎ合わせている。髻の上に馬頭面を取り付けたと思われる痕がある。髻を高く結い地髪との境に紐を結び、紐に二条の天冠台を載せる。両耳の後ろに脇面を表す。額の両側に炎のような髪を表し、髪筋を刻む。眉の根元を寄せ両眼を怒った瞋目とし、額にも一眼を表す。牙を下にむき、への字に口を結び、忿怒形の相貌を表す。条帛を着け、両肩に天衣をかけ、折り返しの裳を着ける。比較的細身だが、量感の表現に優れており、正面に三角形の裳を折り返し表すところなど、定朝様式に則っている。構造が一本造であることを除けば平安時代後期の正統な作品で、院政期の造像と考えられる。この時期の馬頭観音像は全国的にも例が少なく貴重な作品である。造像以来の由来は不明だが、江戸時代には大多喜城主の祈願所として興隆した観音寺の本尊として安置されていた。

お問い合わせ

所属課室:教育振興部文化財課指定文化財班

電話番号:043-223-4082

ファックス番号:043-221-8126

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