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更新日:令和5(2023)年10月2日
ページ番号:315317
(もくぞうやくしにょらいりゅうぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
昭和30年12月15日
木更津市桜井1450-1(東光院)
像の表面全体に丸鑿の痕を荒々しく残す「鉈彫」といわれる技法の像である。ヒノキ材の寄木造で、像の高さは164.4cmである。頭と体の中心部分は、前面、中、背面の3材をつなぎ合わせ、前面部と背面部はそれぞれ正中線で左右に割りつなぎ合わせている。また、両肩から両腕、両体側、足先もつなぎ合わせている。
羅髪は彫り出さず、地髪から盛り上がる肉髻を低く表現し、彫眼に胡粉を塗り墨で鋭い瞳を入れ鋭い眼光をあらわす。両腕を肘で曲げ、左手は掌に薬壺を持ち、右手は掌を正面に向け立てている。
この像は、全体的な仕上がりが簡略的であることや構造から、鎌倉時代の作品の未完成品と考えられていた時期もあったが、修理の際に文永9年(1272)の修理銘が確認されたこともあり、多くは平安時代後期につくられた東日本にみられる「鉈彫像」のひとつとして、勃興期の武士階層の美意識に合致した作品であったものと考えられている。
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