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更新日:令和5(2023)年10月6日
ページ番号:315367
(もくぞうやくしにょらいりゅうぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
昭和29年3月31日
富津市湊219(東明寺)
高さ216cm、カヤ材で一木造の素地の像である。頭部と胴体幹部は1本の材で彫りだし、背面は内刳し、別材をはぎ合わせている。右手はひじを曲げて掌を正面にむけ、五指を伸ばしている。左手は腰の脇前に自然に下ろし、薬壺を持っている。一木造特有のふっくらとした顔と、丸みを帯びた堂々たる体躯、また腹部から下にかけてのY字形の衣の襞の処理などは平安時代前期頃の特徴を示す。しかし、やや伏目がちの円満な顔、うすい納衣のたれさがり、そして下腹部衣文もやや力強さが欠けるところから制作時期は平安時代中期から後期にまで下る要素もみられる。顔面は彫りこんだ目にひとみを墨つけし、口には朱を塗っている。
巨像であるため、脚部が須弥壇(仏像を一段高く安置するための壇)の下に入り込んだ形になっており、厨子の扉からは上半身だけがみられるようになっている。
肩から縦にはぎつけた右袖の背部を大きく欠損しているものの、県内ではこの時期の代表的作例の1つである。
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