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更新日:令和6(2024)年2月8日
ページ番号:315330
(けんぽんちゃくしょくりょうかいまんだらず)
県指定有形文化財(絵画)
平成8年3月22日
袖ケ浦市高谷1234(延命寺)・袖ケ浦市郷土博物館保管
両界曼荼羅は、金剛界曼荼羅と胎蔵界曼荼羅の総称で、密教寺院には不可欠の法具である。図像は大きく真言宗系と天台宗系の2種に区分されるが、この曼荼羅は現図曼荼羅とよばれる真言宗系の曼荼羅である。2幅とも延命寺に伝世したもので、文亀元年(1501)に真里谷城主源信興が寄進したものと伝えられている。
両曼荼羅とも縦に9枚の絹布をつないだもので、目が細かく比較的良質の絹を使用している。画面の寸法はたいへん大きく、胎蔵界曼荼羅が縦328.1cm、横310.6cm、金剛界曼荼羅が330.0cm、横303.0cmである。胎蔵界曼荼羅に描かれた諸尊は、面長で額が広い顔をしており、鼻筋を2本線で表す点や、着衣に装飾された文様が細密であることなど、中国の宋、元時代の仏画に見られる特徴を備えている。
表具に相当する部分までも描いている描表装といわれる作品で、文様に切金があまり用いられず、金泥描きであることなどを考え合わせると、南北朝時代に制作された作品と推測される。空海によって中国からもたらされた曼荼羅の様式を伝える中世の巨大な両界曼荼羅図として大変貴重なものである。
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