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更新日:令和5(2023)年10月6日
ページ番号:315363
(けんぽんちゃくしょくせいりょうでんはっしゅうろんず)
県指定有形文化財(絵画)
昭和56年3月13日
富津市小久保2204(真福寺)
嵯峨天皇は南都六宗と比叡山の高僧、および空海の八人を宮中の清涼殿に集め、それぞれの宗旨の真髄を聴聞した。これが八宗論として伝えられている。各宗の高僧は、長い年月の修行を果たした後にはじめて成仏できるという未来成仏を説くが、これに対し空海は一人、真言宗の即身成仏を説き、一座の天皇と高僧たちの前で、手に印契を結び、口に真言を唱え、心を仏の三昧に住するという三密行を示し、自身が大日如来となり即身成仏の境地に入ってみせ、体から黄金の光を放ったといわれている。この図は八宗論の場面を描いたもので、縦221.2cm、横147.9cmと大型の作品である。
中心に嵯峨天皇の前で大日如来に変身した空海、諸宗の僧が合掌してひれ伏す姿を描き、上部に山々を、下部に参内した貴族や僧達の供人・牛車・馬や樹木を描いている。細密な樹木や着衣の表現、華麗な彩色は大和絵を思わせる。作者は室町時代の後半に活躍した土佐光信(不詳~1521頃)と伝えられるが定かではい。人物・風俗・自然の描き方から16世紀の作品と考えられる。
真福寺は、京都醍醐三宝院に属していたといわれ、鎌倉時代の開基で、現在は真言宗智山派の寺院である。
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