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更新日:令和2(2020)年10月7日
ページ番号:315226
(きらいごう)
重要無形民俗文化財
昭和51年5月4日
山武郡横芝光町虫生(広済寺)
虫生地区は26戸からなる集落で、ここに広済寺というお寺がある。毎年8月16日にはこの境内で鬼来迎が演じられる。鬼来迎は、仮面による地獄芝居で、全国的にもめずらしい異色の芸能である。地獄の責め苦とその救済を描いた「大序」「賽の河原」「釜入れ」「死出の山」、また広済寺建立縁起譚である「和尚道行」「墓参」「和尚物語」の全7段から構成されている。
「大序」で登場する鬼婆(奪衣婆)に赤ちゃんを抱いてもらうと健康に育つ、という言い伝えがあるが、あまりの怖さと迫力に子どもたちは皆、大泣きである。また賽の河原で幼子をいじめる鬼を地蔵菩薩が救う場面などもあり、見る人の涙をさそう。
内容はいわゆる仏教の因果応報を教える物語で、毎年お盆の時期に繰り返し演じられることで、聴衆は自然に仏教への帰依を深める。このように仏教の教えを分かりやすく人々に伝える活動は中世以来、「絵解き」「説教節」などの形で盛んに行われてきたが、おそらく鬼来迎もこうした動きと関係深い芸能のひとつと考えられている。
同じような仮面地獄劇は、利根川下流域を中心にいくつかの寺院に伝えられていたが、現在まで演じ続けてきたのは、ここ広済寺の鬼来迎のみとなっている。
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