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更新日:令和2(2020)年8月6日
ページ番号:315153
(かいじゅうぶどうきょう)
国宝(工芸品)
明治37年2月18日
香取市香取1697(香取神宮)
直径29.5cm、縁の高さ2cm、重量537.5g、白銅質の円鏡で、鏡面にはわずかに反りがあり、中央部は薄く外縁部になるほど厚くなっている。鏡の中央に、たてがみを渦巻かせて獲物をくわえながら四肢をふまえてうずくまる、海獣(俊猊)の鈕を置いている。
中心部の区画は葡萄の果実と葉を交互に配し、蔓をからませた文様を地文として、大小の8獣が舞っている。その外側の幅の狭い区画には、葡萄唐草文を地文として胡蝶・蜻蛉・蟷螂などの昆虫や小鳥を配している。外周の帯部には、獅子・馬・鹿・麒麟の走獣に孔雀・鴛鴦・鳳凰・鶏の鳥類が対になって配されている。
正倉院御物のなかに同じ型を用いた鏡があり、唐の時代の中国で盛行した海獣葡萄鏡の中でも典型的な優品である。8世紀に中国からもたらされ、一面は聖武天皇の遺品として正倉院に伝えられ、一面は香取神宮の秘宝として伝えられたとされ、古代における香取神宮の重要性を示す品でもある。明治時代までは、神鏡として本殿内陣に秘蔵されていた。
正倉院御物及び愛媛県の大山祇神社の神鏡と合わせて『日本三銘鏡』と称され、昭和28年(1953)に国宝に指定されている。
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