ここから本文です。

更新日:令和5(2023)年10月4日

ページ番号:314920

絹本著色日蓮聖人像

(けんぽんちゃくしょくにちれんしょうにんぞう)

絹本著色日蓮聖人像

種別

重要文化財(絵画)

指定日

昭和27年7月19日

所在地(所有者)

市川市中山3-10-4(浄光院)

概要

 この絹本著色日蓮聖人像は、法華経寺の支院であった浄光院に伝わったものである。

 日蓮聖人が床上に座し、両手に経巻を開いて読誦している姿で、床前には法華経8巻を並べた経机と花瓶、香炉、灯明を置いた卓があり、かたわらに磬が配されている。生前の日蓮聖人の姿を写実的に現したものとして、信者の間では「水鏡の御影」と呼ばれている。

 画面は、縦63.9cm、横38.2cm、額面と肉身は貝殻を原料とした胡粉の白色、肉線と衣文線は墨、頭部と髯の剃りあとは淡青色、唇には朱が施されており、法衣と袈裟は淡黄色、大和絵の系統に立つ作品で鮮やかな色づかいはみごとである。また画面の右上隅に縦10.9cm、横15.2cmの色紙形の区切りがあり、紅白の地塗りの上に金銀の切箔の装飾が施され、そこに「曽谷入道殿許御書」の一節が墨書されている。

 画面は細部まで精細に描かれ日蓮聖人の青く剃り上げた頭や凛とした若々しい相貌など、画面全体に清楚な雰囲気が感じられ、「水鏡の御影」の呼称がいかにもふさわしく感じられる。鎌倉時代後期の日蓮像としてもっとも優れた作品であるとされている。

お問い合わせ

所属課室:教育振興部文化財課指定文化財班

電話番号:043-223-4082

ファックス番号:043-221-8126

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?