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更新日:令和2(2020)年3月5日

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「ちば文化的景観」(2)利根川・江戸川と水運のゾーン

1.松戸市矢切の渡しの景観

矢切りの渡し矢切の渡しは、松戸市下矢切と東京都柴又を結ぶ渡しで、その歴史は江戸時代初期にさかのぼる。江戸時代には、江戸川の両岸に田畑を持つ農民のための渡しとして使われていたが、明治時代以降は、地域の人々の足として利用されるようになった。伊藤左千夫の「野菊の墓」の舞台としても知られており、現在でも江戸川を手漕ぎの渡船が往き来するのどかな景観が残されている。

2.野田市利根川の瀬替えと水辺景観

野田市の利根川全国2位の長さを誇る利根川は、かつては東京湾(江戸湾)に流れ込んでいたが、江戸時代初期以来、江戸を利根川の水害から守るため、度重なる川筋の付け替え工事が行われた。その結果、元和7年(1621)には銚子を河口とする現在の利根川の川筋が作られている。また、寛永年間(1624~44)には、現在の野田市周辺の台地を開削し、江戸川が作られた。野田市関宿周辺には、権現堂川(ごんげんどうがわ)の跡など江戸時代以来の水利工事の痕跡が残され、利根川と江戸川が分流する水辺景観の中に水利事業の歴史を読みとることができる。

3.野田市関宿城下の城下町景観

野田市関宿城下の城下町景観関東平野のほぼ中央に位置し、大小の河川が流れていた関宿周辺は、古くから水上交通の要とされ、江戸時代には、関宿藩が置かれ、関宿城は江戸幕府の老中を歴任した久世氏など譜代大名の居城となった。江戸時代前期、関宿城下には、洪水を防ぐ土塁に囲まれた武家町、その東や南には町人町(ちょうにんまち)が成立し、大河川に面する独特の城下町景観が作られていた。現在、関宿城と武家屋敷町の大部分は、河川の改修工事により河川敷となっているが、武家屋敷町の一部と町人町は現在も残されており、利根川水運で賑わった関宿城下の景観を偲ぶことができる。また、関宿城の姿は、県立関宿城博物館として再現されている。

4.野田市の醤油醸造景観

野田市の醤油醸造景観野田の醤油醸造は、戦国時代の永禄年間に始められたと伝えられている。江戸時代の醤油醸造は寛文元年(1661)年に髙梨家が創業して以来、各家で醤油醸造が始められた。野田は利根川・江戸川の水運に恵まれ、原料が大量に入手でき、大消費地である江戸にも出荷しやすかったため、醤油醸造は発達し、江戸時代末期、19世紀前半には、醤油醸造家は19件を数え、有数な醤油生産地となり、江戸川岸だけでなく街道筋にも醤油醸造家が集まり、醤油醸造の独特の町並みを形成した。明治時代以降も醤油生産は発展し、東武野田線野田市駅周辺を中心に、現在につながる醤油醸造工場の景観にいたった。現在も、醤油醸造に関連する歴史的な建物と近代的な醸造工場が共存する、独特な景観が形作られている。

5.柏市「布施弁天」と「あけぼの山農業公園」、利根川流域の景観

柏市「布施弁天」利根川流域の特徴的な景観の一つが、柏市布施に所在する紅龍山(ぐりゅうざん)東海寺周辺の景観である。東海寺は、利根川に面した高台にあり、水の神・弁財天を本尊とし、「布施の弁天様・布施弁天」として親しまれている。江戸時代には多くの参詣客で賑わい、関東三弁天の一つに数えられた。また、隣接する「柏市立あけぼの山農業公園」には、風車や日本庭園がある他、さくら祭り・チューリップ祭りの行事に代表されるように四季折々の花に彩られ、開山1200年と伝えられる布施弁天の歴史的な景観とともに利根川沿いの憩いの景観を提供している。

6.流山市江戸川流域のクネ(高垣)の屋敷景観

流山市江戸川流域のクネ(高垣)の屋敷景観クネとは、屋敷の周囲に植えられ、刈り込まれた高い生け垣のことである。江戸川流域、流山市から松戸市にかけて、主にモチノキやヤブツバキを使ったクネが存在する。江戸時代初期、この地域で新田開発が行われ、屋敷を水害から守るため地盤を盛り土して高くし、これを安定させるために周囲に木を植えたのが、クネの起源と考えられている。戦後、江戸川の河川改修で、江戸川沿いの景観は大きく変化したが、クネを巡らした屋敷のいくつかは現在も残る。この地域の人々の水害との戦いと低地の新田開発の歴史を物語る文化的景観である。

7.我孫子市手賀沼の漁業景観

我孫子市手賀沼の漁業景観手賀沼は、面積6.5km2、最大水深3.8mの沼で、かつては、鬼怒川水系や香取の海につながる入り江であった。鯉やウナギなどの水産資源に恵まれ、鉤(かぎ)の付いた竿でウナギを引っかけて捕る「ウナギ鎌漁」、定置網の一種「張網」などによる漁業が行われている。手賀沼の水面に張網が並ぶ漁業景観は、特徴的である。

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