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更新日:令和5(2023)年2月9日

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持続可能な食育にむけて~ICT機器の活用~

1 八千代市について

持続可能な食育にむけて~ICT機器の活用~

 八千代市は、千葉県の北西部に位置し、人口は約20万人、日本の大規模住宅団地の発祥の地として知られています。また、緑豊かな自然が多く、市の中央には八千代市のシンボル「新川」が南北に流れています。農産物も多く生産されており、6月には八千代市産のエコにんじんを使用した「エコにんじんウィーク」、12月には長ねぎを使用した「長ねぎウィーク」として給食を実施しています。市内には小学校19校、中学校10校、義務教育学校1校があり、2か所の共同調理場で給食を提供しています。今年の9月に、東八千代調理場が新たに開設したことにより、全校で食物アレルギー対応食の提供が可能となりました。
 本校は市内の高津・緑ヶ丘地域にあり、16学級(うち特別支援学級2学級)、全校児童467名(令和5年1月10日現在)の中規模校です。学校教育目標の『豊かな心を持ち、たくましく生き抜く子供の育成』のもと、全力をつくす高津の子を目指しています。

2 ICTを活用した食に関する指導~既存の授業を活用して~

『GIGAスクール構想』の推進により、1人1台のタブレットの運用が始まり、授業の中でも積極的に使用が進められています。食育の授業でも取り入れていくために、市内共通で授業を行っている小学校3年生対象の『食べ物のはたらきを知ろう』でロイロノートを活用して授業を行いました。授業の中で、その日の給食の献立を赤・黄・緑の3色に分ける活動があり、コロナ禍以前はグループになり、画用紙で作成した食材カードを使用しての活動、コロナ禍以降はワークシートに各自で記入する方法で実施してきました。
 今回ロイロノートを使用することで、グループ活動で実施していた時のような、ゲーム感覚で取り組めるようになり、興味を持って授業に参加することが出来たと感じました。児童はタブレットの扱いに慣れているので、食材の名前をワークシートに記入する方法の授業より、短時間で作業を行うことができ、活動の前後の時間を長く確保できるようになりました。時間がとれるようになったことで、児童の声を活かして授業を進めていくことができ、タブレットを使用した後には、まとめとしてワークシートを使って確認問題にも取り組むことできるようになりました。また、1人に1台操作するタブレットがあるので、自分で授業の内容を思い出しながらじっくり考えて取り組む様子が見られるようになりました。
 市内で共通の授業内容となっているため、一度ロイロノートを作成することで他の学校でも使用でき、栄養教諭間での共有もできます。今後も限られた人数で食育を継続していくためにも、ICT機器を活用して持続可能な授業を行っていきたいと感じました。

【実際の活動している様子】

ICTを活用した食に関する指導の様子1

ICTを活用した食に関する指導の様子2

 

ICTを活用した食に関する指導の様子3

 

3 ICTを活用した食に関する指導~新たな授業の取り組み~

 小学校6年生に『食事のマナーを1UPさせよう』という授業で、ロイロノートを活用した授業を行いました。正しい配膳の位置をロイロノートを使用して確認しました。給食の食器だけでなく、家庭で日常的に使用するような食器、和食だけでなく洋食の時など、3種類の食事の配膳を確認することができました。実際の食器を料理ごとに児童数分用意することは難しいですが、タブレットを活用することで可能となりました。また、全員にタブレットがあり、活動をしていない児童がいないことや、授業中に食器を配ることや回収することに時間がかからず、すぐに次の活動に移れることはタブレットを使用する大きな利点だと感じました。
 導入でロイロノートを使用した後は、実際にはしを使用して正しい持ち方の確認や、はしの上げ下げを学習しました。ICT機器だけでなく実物と併用することで、より効果的に伝わると感じました。今後はICT機器をどのように使用すればより効果的なのかをさらに考えて取り入れていきたいです。

【実際に活動している様子】

タブレットを活用することで可能となった教育の様子

 

4 授業以外でのICTの活用

 給食委員会では、『残菜を減らそう週間』の取組を行いました。その際、児童がパワーポイントを使用して、高津小の残菜の現状を各クラスに伝えました。1学期間の残菜の量を「お相撲さん何人分」で表すなど、量の多さが低学年にも伝わるように工夫しました。全体の量は多いけれど、一人当たりにするとスプーン2杯分になるというのも絵で見せることで、現実的な量になり、「一口でも食べてみよう。」という気持ちが持てたと感じました。
 取組を行っている週から少しずつ残菜率の低下がみられました。4月から9月までと、取組を始めた10月中旬から12月までの残菜率の比較では、4%ほど低下しました。無理をして食べるのではなく、担任が各クラスで現状に合わせた目標を設定したことで、児童のやる気につながり前向きに取り組むことができたのだと思います。また、このような取組を行うことで、児童の意識が変化したという声もありました。
 ICT機器を使用することで、活動を始めるまでの時間が大幅に短縮できると感じました。月に一度しかない委員会の時間を有意義なものにするために、今後もICT機器を活用していきたいと思います。

【各クラスに残菜について伝えたパワーポイント】

高津小の残菜の現状

 

一口でも食べてみよう。

 

 

文責 八千代市立高津小学校 栄養教諭 河治 まみ

お問い合わせ

所属課室:教育振興部保健体育課給食班

電話番号:043-223-4095

ファックス番号:043-225-8419

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