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更新日:令和5(2023)年12月7日

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地域を知り、作り手を知る~鎌ケ谷市学校給食センターの取組について~

鎌ケ谷市は、千葉県の北西部に位置しています。市内には、東武アーバンパークライン、新京成線、北総線、成田スカイアクセス線の4つの鉄道路線が通っています。この4線が交差する新鎌ケ谷駅周辺は開発が進み、住宅地が広がり新規転入者が多い地域です。

一方で、緑や農地も多く残っています。梨の名産地であり、野菜の生産も盛んです。

市内には、中学校5校、小学校9校の計14校(食数約9,000食)あり、すべて1つの給食センターから給食を提供しています。

地域を知る

給食では、行事食やイベント給食をはじめとする、様々な取組を行っています。

その1つに、地域を活かした取組があります。市内にある史跡や施設にちなんだ献立にすることは、子どもたちに給食を見る視点を提供するだけでなく、地域を知ることにも貢献できるのではないかと考えています。

市内には、平成19年2月に国史跡に指定された「下総小金中野牧跡(しもうさこがねなかのまきあと)」があり、2月にはこれにちなんだ「とっこめ給食」を提供しています。

「下総小金中野牧」は、江戸幕府が軍馬を安定的に確保するために設けた放牧場です。放牧場のなかに放し飼いにされ、半ば野生状態であった「野馬(のま)」を集めて捕獲と選別を行った施設が「捕込(とっこめ)」です。

市内の小学校である初富小学校のすぐ裏には、下総小金中野牧の一部で、放牧地の内外を隔てた「野馬土手(のまどて)」があり、学校によっては親しみのある史跡です。しかしながら、同じ市内であっても、学校の場所によっては必ずしも認知度が高くないことから、「とっこめ給食」を提供することが、地域を知る一助になります。

とっこめ給食
〔とっこめ給食〕
秋田藩のお殿様が狩りをするときに食べたという、山椒みそで味付けした「お狩場焼き」。
下総小金中野牧でも、徳川吉宗が狩りをしていたので、その際には「お狩場焼き」のようなものを食べたかもしれません。

 

また、市内には、プロ野球チームである北海道日本ハムファイターズのファーム本拠地となる「ファイターズ鎌ケ谷スタジアム」や、大相撲「朝日山部屋」があります。
球団選手寮で食べている食事を給食用にアレンジした「鎌スタ☆給食」や、力士の食べるちゃんこ、女将さんから教わった特製唐揚げを提供する「朝日山部屋献立」など、地域にちなんだ給食を提供しています。

鎌スタ給食
〔鎌スタ☆給食〕

朝日山部屋献立
〔朝日山部屋献立〕

ちゃんこ汁ポスター
〔ちゃんこ汁の紹介ポスター〕
朝日山部屋献立当日に訪問した小中学校で使用した、ちゃんこ汁を紹介するポスター。
場所中のちゃんこでは、縁起を担いで手をつかない鶏の肉を使います。

作り手を知る

給食に関する別の取組として、市内の農産物を使った、「鎌産鎌消献立」があります。

給食センターで使用する食材量はかなり大量になることから、この取組にあたっては、市内生産者の方々や農業振興課など、関係者間における連携をはかり、必要な量を確保しています。

鎌ケ谷市名産の梨をはじめ、生産量の多い大根や人参などを主に使用しています。
珍しいところでは、今年度新たに市内の生産者さんからズッキーニの納品を受け、使用しました。

鎌ケ谷の梨
〔鎌ケ谷産の梨〕

トマト煮
〔鎌ケ谷産ズッキーニを使ったトマト煮〕

見学会
〔親子で行う給食センター見学会〕
作り手を知る取組としては、給食センターの見学会があります。
主に小学校3年生のまち探検の際に給食センターを見学し、調理の様子や給食センターの仕事を知ることで、給食の作り手について知ることが出来ます。

また、夏休みに親子で行う見学会も実施しています。
調理員が直接案内をすることで、どのように作っているかを知るだけでなく、保護者の方には安心感を、調理員にはモチベーションを上げる取組になっています。

取組を伝える

このような取組は、「全国学校給食週間」に催す展示と、市の健康づくり協議会食育推進部会が主催する「みんなの食育まつり」を通じて、保護者をはじめとした市民に広く伝えています。

1月24日から1月30日の「全国学校給食週間」中には、市民が多く利用する市民会館のロビーにパネルを展示しています。

「みんなの食育まつり」は、健康づくり協議会食育推進部会を構成する健康増進課、農業振興課、商工振興課等市の関係各課、市内幼稚園・保育園、食生活改善協議会等がそれぞれの食育活動を紹介するとともに、講演会やクイズラリー、試食等を行うイベントです。給食センターも、この中で、取組を伝えるパネルを展示しています。

広く周知をすることで、取組への注目を促し、効果を高める、そのような好循環を期待しています。

取組の展示
〔展示全景(全国学校給食週間で行った取組)〕

おわりに

地域を知り、作り手を知ることは、子どもたちの郷土への関心を高め、感謝の心を育むことに繋がります。

これからも日々の献立内容の充実を図るとともに、様々な取組を通じて、子どもたちに働きかけていきたいと考えています。

文責:鎌ケ谷市立鎌ケ谷中学校 主任技師 石関 直人

お問い合わせ

所属課室:教育振興部保健体育課給食班

電話番号:043-223-4095

ファックス番号:043-225-8419

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