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更新日:令和5(2023)年2月15日

ページ番号:11952

「出産・子育て期における男女労働実態調査」の結果について(平成17年9月~平成18年3月)

平成18年7月20日
商工労働部雇用労働課
電話.043-223-2743

少子化への対応は、今、喫緊の課題となっています。

中でも、第2次ベビーブーム世代が30代前半となっている今こそ、目に見える形での対策の強化が求められています。

県では、このたび、出産・子育てをめぐる就労環境に焦点をあて、県内企業における両立支援の制度や運用の状況、出産・子育て期にある県民の、仕事と子育てをめぐる意識や現状、障害となっていることなどを探るため、「出産・子育て期における男女労働実態調査」を実施しました。

今回結果がまとまりましたので、調査から見える課題、県の今後の取組みについて、報告します。

1.調査の目的

(1)調査対象等

  • 「事業所調査」
    県内企業の両立支援に関する意識や実態を把握するため、千葉県内の3,600事業所(従業員300人以上は全数、300人未満は無作為抽出)を対象とした。

〈調査票の郵送配布・回収・・・回収率24.9%〉

  • 「県民調査」
    子育て期にある男女(25~39歳)の仕事と子育ての現状と意識傾向を見るため、県内10市(※)から抽出した男女2,000人を対象とした。

〈調査票の郵送配布・回収・・・回収率24.8%〉

  • 「保育所利用者調査」
    子育てしながら就労する者の現状と意識傾向を見るため、県民調査と同じ10市にある保育所に子どもを預けている者1,000人を対象とした。

〈保育所への配布・留め置き回収・・・回収率61.7%〉

(※)千葉市、市川市、船橋市、松戸市、成田市、佐倉市、習志野市、八千代市、浦安市、四街道市

(2)調査実施時期

平成17年9月~平成18年3月

(3)主な調査内容

  • 「事業所調査」
    • 女性の就労状況
    • 両立支援制度の導入、活用状況
    • 女性の再雇用の状況
    • ワーク・ライフバランスに対する認識など
  • 「県民調査」及び「保育所利用者調査」
    • 子どもを持つことへの意識
    • 子どもが欲しいが迷っている理由
    • 家事育児分担
    • 育児休業取得の際の不安
    • 両立支援制度利用の意向など

2.調査から見えてきたこと

  • (1)「”もう一人”子どもが欲しい」と思っている層が多い。
    「子どもが1人いる」と回答した者のなかで、県民調査では86.5%が「もう1人子どもが欲しい」とし、うち4分の1弱は「迷っている」と答えている。また、保育所利用者調査では、78.7%が「もう1人子どもを欲しい」とし、うち半数弱が「迷っている」と答えている。
  • (2)迷っている理由は、県民・保育所利用者ともに「経済的余裕がない」が高い。また、保育所利用者の中では、「家事・育児と仕事の両立が難しい」、「今の仕事を続けられなくなると思うから」が突出して高い。
  • (3)仕事と育児を両立するために必要な条件として、「夫婦で家事や育児を協力して分担する」が最も高い。
    この背景には、既婚の男性の行っている家事や育児が極めて少ない現状がある。その要因の一つには、30~34歳の男性の約4割は週に15時間を超えて残業している「残業時間の長さ」があげられる。また、女性社員の少ない企業では、育児休業の制度化が低いことから、両立支援は、女性社員の問題と考える企業が少なくないことが想定される。
  • (4)育児介護休業法に盛り込まれている両立支援措置の制度化(就業規則や労働協約等による定め)が中小企業を中心にまだ進んでいない。なお、県民・保育所利用者からは、制度を「利用したいと思うが、現実的には難しいと思う」と答える者が多い。
  • (5)以上から、以下の三つの課題が浮き彫りとなった。
    • (1)夫婦で家事・育児分担できるよう男性の働き方や就労環境の改善に取り組むことが特に重要である。
    • (2)子育てに対する「経済的負担」を軽減する視点から、女性の就労継続や再就職の促進は、有効な解決策の一つであり、その対応が重要である。
    • (3)育児休業やさまざまな両立支援について就業規則に定めるなどの制度化を進めていくこと、併せて、制度を利用できる企業風土づくりが重要である。

3.今後の重点的取組

(1)「ワーク・ライフバランス」への社会的気運を高めていく

  • 一部の企業では、人材確保の有効な人事戦略として、多様な雇用形態を導入(ダイバーシティマネジメント)し、社員のワーク・ライフバランスを追求しているところがある。
  • 県では、規模・業種を問わず、多くの企業がこうした新しい雇用管理に関心を持ち導入できるよう、セミナー開催や企業経営アドバイザーの養成など積極的な働きかけを強めていく。
  • 「経済・労働界のトップと知事による『少子化問題』についての懇談会(※)」を核としながら、企業や各団体の創意的な取組みを促進させ、ワーク・ライフバランスやダイバーシティマネジメントについての社会的気運を高めていく。

(2)「社員いきいき!元気な会社」宣言企業(※)の拡大

子育てしながら働き続けられるような企業を増やすため「社員いきいき!元気な会社」宣言企業の拡大を進めていく。特に、女性の少ない(いない)企業に対しても、夫婦で家事・育児分担をできるようにする視点から男性の就労環境の整備を積極的に働きかけていく。

(3)働きたい女性が再就職しやすい仕組みや環境づくりに取り組む

「ちば仕事プラザ」(7月25日オープン)に開設する「子育てお母さん再就職支援センター」を拠点に再就職への個別支援に取り組むとともに、企業に、採用の年齢制限の見直しや、子育てと両立できる雇用形態の導入を働きかけるなど、再就職市場の形成に取り組んでいく。

(※)少子化の現状と課題について共通認識を持ち、それぞれの立場からの取組みを進めるために、経済6団体と労働界のトップと知事による懇談会を設けた。第1回目は平成17年6月24日に開催。第2回目は平成18年8月に開催予定。

(※)県では、子育て中の社員に対する配慮や、子ども連れのお客様への配慮を行っている企業を「社員いきいき!元気な会社」宣言企業として、平成17年10月より募集し、千葉県ホームページに掲載するなど、広く紹介し取組事例の普及を行っている。

調査結果(PDF形式にて掲載しています)

調査結果(519KB)

お問い合わせ

所属課室:商工労働部雇用労働課多様な働き方推進班

電話番号:043-223-2743

ファックス番号:043-221-1180

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