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更新日:令和3(2021)年9月1日

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知事定例記者会見(令和3年8月26日)概要

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日時

令和3年8月26日(木曜日)10時30分~11時02分

場所

本庁舎5階大会議室

動画 令和3年8月26日知事定例記者会見(動画)

項目

  1. 新型コロナウイルス感染症への対応について
  2. 東京2020パラリンピックについて

新型コロナウイルス感染症への対応について

(知事)

はじめに、新型コロナウイルス感染症対策について、お話をいたします。

本県の新規感染者数は、昨日は1,452人、直近7日間平均で約1,469人です。1週間平均を前の週と比較すると、10%の増加となっています。

医療提供体制の状況としては、昨日の時点で病床稼働率が約78%、重症者用病床の稼働率は約79%です。

ここ1週間の病床稼働率は、78~80%程度で推移をしております。このように申し上げると、20%空きがあるじゃないかというふうに見えてしまうかもしれませんけれども、この状況は、退院する人がいなければ入院ができない、実質的に満床と言える状況が続いているということであります。危機的な状況が続いているということを御理解いただければと思います。

また、酸素吸入が必要な中等症の患者ですけれども、ここ1週間、500人程度で推移をしており、人工呼吸器やECMOを使用している方も100名以上いらっしゃる状況であります。

県では、この新規感染者数の急速な拡大への対応として、様々な取組を進めております。

まず、「宿泊療養施設」についてですけれども、現在、6つの施設のほかに、さらなる施設の確保に取り組んでおります。

2つ目は、入院を必要とし救急搬送されたものの、入院調整に長時間要する状況となった方を一時的に受け入れる「酸素ステーション」の設置の準備を現在進めております。

いずれも9月のできるだけ早いうちの開始を目指して、現在取り組んでいるところであります。

3つ目は、「抗体カクテル療法」についてであります。

抗体カクテル療法については、これまで、県内30以上の医療機関において、入院中の患者さんへの投与の実績があります。一方で、県では、外来でも投与できるように運用を改めるべきだと、そのように国に要望していたところであります。このたび国から一定の条件下で外来投与ができることが示されました。

病院で投与したのちにホテルで経過観察を行うなど、専門家や医療機関と相談しながら効果的な活用を進めていきます。

4つ目は、「自宅療養者への支援体制の強化等」です。

輪番制の夜間外来を確保し、入院待機中でも酸素吸入ができるような体制を来週にも開始予定です。また、往診対応の医療機関を確保することで、自宅で診療を受けたり、酸素吸入ができるような体制の拡充を進めております。

最後に、「ワクチン接種」に関してですが、国からのモデルナワクチン供給の状況を踏まえて、全世代の県民を対象とした県による集団接種会場の設置の準備を進めているところです。また、県職員や公立・私立学校の教員などを対象とした職域接種にも取り組んでまいります。

県では、以上のような取組について、総力を挙げて取り組んでまいります。

繰り返しお伝えしておりますが、若い世代での感染が多くなっております。8月22日時点で、人口10万人当たり1週間当たりの感染者数を年代別に見ると、一番多いのは20代で393人、次に多いのが10代で268人です。同じペースで感染が続くと、1か月当たりでは20代では約60人に1人、10代では約90人に1人ということになります。また、10代の中でも、行動範囲の広い高校生以上の感染拡大が顕著になっていると思われます。

そうした中で、もうすぐ9月の新学期が始まります。県立学校においては、特に高校生の感染者数が増加している状況を踏まえ、学年ごとの分散登校、時差通学、短縮日課などを実施することといたしました。

また、学校行事や部活動は、緊急事態宣言期間は原則として実施しないなど、感染リスクを回避するための取組を徹底いたします。

感染が拡大している今、身近に感染リスクが迫っております。感染力の強いデルタ株に置き換わった今、新型コロナウイルス感染症の「感染力」を甘く見ないでください。広い範囲で、活発に行動する若い世代の方々が、自身の感染に気がつかずに家族や周囲の人に感染を広げ、現在の医療提供体制のひっ迫の一因になっております。感染防止対策の重要性を理解し、感染リスクの高い行動を控えていただきますようお願いいたします。

ワクチンの安全性について、一部で疑問を持たれる方もいらっしゃるようでありますが、ワクチンが妊娠や胎児、母乳に悪影響を及ぼすという報告はありません。また、ワクチンには発症予防効果だけではなく、重症化を予防する効果があることが報告されております。

厚生労働省によれば、ワクチンを2回接種した方の感染は、一度も接種していない方に比べて、およそ約17分の1に抑えられたとのことであります。

また、多くの方がワクチンを接種することで、社会生活や経済活動の制限の緩和、いわゆる「出口」が近づいてきます。若い世代の方も含め、全ての県民の皆様に、ぜひワクチンの接種を検討いただきたいと思います。

また、ワクチンの接種や副反応で従業員が休むことにより、業務に支障が生じてしまうと懸念される事業主の方がいらっしゃるかもしれません。しかしながら、新型コロナにかかって長期に出勤できなくなったり、事業所でクラスターが発生したりすることのリスクもよくお考えいただき、ワクチンの接種を受けやすい職場環境づくりに御理解いただきますよう、お願いいたします。

なお、ワクチンを接種しても感染を予防する効果は100%ではありません。ワクチンを受けた方も、しっかりと感染防止行動を続けていただくようお願いいたします。

危機的状況を乗り越えるために、改めて強く県民の皆様方にお願いをいたします。

避けられない外出の一つとして、「買い物」があると思います。少人数、短時間、近場で、混雑している時間には行かない。例えば、週2回の方は週1回にしていただく。宅配などの利用も検討してください。

あなたの行動が、命を守ります。見えにくい「大災害」は、まだ続いております。これ以上の感染拡大を何としても防ぎ、これ以上医療崩壊が進まないよう、皆様の行動変容が必要であります。

普段会わない人との接触をできるだけ避けてください。会話するときは「マスク」を着用し、できれば不織布マスクを使ってください。

御協力をお願いいたします。

東京2020パラリンピックについて

(知事)

次に、今週24日に開幕した東京2020パラリンピックでの、千葉県ゆかりの選手の活躍などについて、お話をいたします。

競技開始初日の昨日、早くも水泳50メートル平泳ぎで、県内在住の鈴木孝幸選手が銅メダルを獲得されました。

ここに至るまで、私たちが想像もできないような大変な努力を積み重ねてこられた結果だと思います。改めてお祝いを申し上げるとともに、敬意を表したいと思います。

本日は、昨日に続いて、水泳で鈴木選手が出場されるほか、車いすバスケットボールでは、千葉市出身の香西宏昭選手などが登場いたします。今後も、本県ゆかりの選手が続々と登場いたしますので、県民の皆様には、ぜひ選手へエールを送っていただきたいと思います。

パラリンピックは、困難があっても諦めず、限界を突破しようとするアスリートのプレーを見ることができる絶好の機会であります。

あまり馴染みのない競技もあろうかと思いますが、県のホームページをはじめ、様々な媒体で各競技のルールや見どころなどが紹介されています。事前に御覧になり、理解を深めていただくと、観戦を楽しみながら、パラアスリートのすごさを実感することができると思います。

パラリンピックを契機に、より多くの県民の皆さんが障害者の置かれた環境への理解を深め、共生社会実現の担い手となっていただけることを期待しております。

私からは以上です。それでは、質問をお受けいたします。

質疑応答

(記者)

どうぞよろしくお願いします。まず、コロナ対応の関係なのですけれども、知事の冒頭の発言と絡むと思いますけれども、昨日、政府のほうで基本的対処方針が改定されました。それに対する受け止めと県の対応方針を書き換えるための対策本部会議等の今後の開催の予定等があれば教えてください。

(知事)

はい。基本的対処方針を確認いたしましたけれども、基本的には対象の区域の拡大ということで、基本的な対処方針そのものに変わりはないと考えておりますので、我々としては、現在行っている対策を着実に進めていくという考え方であります。我々とすれば、これまでも1都3県で人流の抑制について、効果的な施策を打っていただきたいということをお願いしておりましたので、その点については残念でありますけれども、改めて政府にはそうした必要性について、我々として声を上げ続けていきたいと考えています。

(記者)

冒頭発言がありました酸素ステーションの設置準備なのですけれども、大体、箇所数と設置地域、設置場所の選定状況等がどういうふうになっているか、改めて教えてください。

(知事)

酸素ステーションについては、感染がより高まっている地域を中心に、複数箇所設置をしたいと考えております。いずれにしても、ハード的な制約よりも、医療従事者の確保の部分がハードルでありますので、医療従事者の確保のめどがつき次第、開設をしていきたいと考えています。

(記者)

もう一点、モデルナワクチンの集団接種会場なのですけれども、これも会場の場所と、まだ準備中だと思いますけれども、大体いつぐらいからというところをお知らせください。

(知事)

65歳以上の集団接種は、どうしても高齢者の方でしたので、駅近くを中心に我々は選定をする必要があったわけですけれども、今回に関しては、比較的、例えば大規模施設であったり商業施設であったり、若い世代の方々も行きやすい、アクセスしやすいような、そうした場所も含めて場所の選定を、選択肢は65歳以上のときに比べれば比較的広いというふうに考えていますので、できる限り東葛や京葉地域を中心に、接種しやすい環境で始めたいと思っています。

(記者)

モデルナとまた別で、アストラゼネカのほうですけれども、他府県では既に自治体による接種が始まっている地域があると思いますけれども、千葉県としての活用方法というのは、現在、検討はどうされていますか。

(知事)

千葉県においては、海外で1回目の接種をアストラゼネカで接種された方であったり、もしくはアレルギーの関係でメッセンジャーRNAワクチンを打てない方、そうした方々を中心に接種の機会を、選択肢をつくっていきたいと考えていまして、そういう意味では、医療機関の方と協議をしながら、県内のそうした対象者の方が全て接種できるような形で現在準備を進めているところです。

(記者)

私からは以上です。ありがとうございます。

(記者)

よろしくお願いします。まず、今、モデルナのお話が出ましたけれども、この話は、先ほど知事がおっしゃった全世代を対象とした集団接種会場の設置のお話ということでよろしいのですか。

(知事)

そうですね。モデルナに関しては、県としての集団接種と、それから県庁としての職域接種、2つを進めていくために今準備を進めています。

(記者)

集団接種会場設置の時期というのは、いつ頃に。

(知事)

これは、どちらかというと、むしろ政府のワクチンの供給がいつになるかだと思いますので、酸素ステーション等に比べれば、ワクチン接種の医療従事者を確保することは、まだこちらのほうがハードルとしては高くありませんので、あとは、政府からのワクチンの供給時期に合わせて開設をするということになります。

(記者)

9月中ぐらいに。

(知事)

そうですね。9月中になるというふうに見込んでいます。

(記者)

もう一つですけれども、コロナ関連で自宅待機していた人とは別で、コロナかどうかは不明でも救急搬送の困難事例が生じるということもありますけれども、こちらのほうについての県としての対応というのは何か考えていらっしゃるのでしょうか。

(知事)

これまでも脳卒中も含めた、そうした症状の方々が救急車でなかなか搬送先が見つからないというのは、コロナ前からもありましたけれども、この感染拡大局面によって、さらに搬送困難事例が増えているというふうに認識をしております。できる限り感染を抑制して、受け入れられる医療機関の状況をつくり出していくということが重要だと考えていますので、しっかりとコロナ対策に万全を期していきたいと思っています。あとは医療機関に改めて受入れを要請していくことになります。

(記者)

もう一つですけれども、間もなく9月議会が始まるということで、9月の補正予算案の選定も進んでいると思うのですけれども、今回の補正予算、何かポイントというのでしょうか、力を入れた点はあるのでしょうか。

(知事)

まずはやはり新型コロナウイルス対策と、あとは、八街での痛ましい交通事故死の事案がありました。それに対する対処は我々としては喫緊の課題だと思っていますので、これらについて、必要な予算をしっかり盛り込んでいきたいと考えています。

(記者)

ありがとうございました。

(記者)

お願いします。大規模接種会場についてですけれども、これは方式としては、今までの高齢者向けと同じように、事前予約を取った上でというのを前提にしているのですか。

(知事)

そうですね。

(記者)

あと、接種の規模というのは、これも配分状況を見てからという。

(知事)

おっしゃるとおりですね。我々とすると、接種能力については、少しでも多くつくりたいと思っていますが、あとは政府側からのモデルナワクチンの供給量に合わせて拡大をしていくという考え方です。

(記者)

分かりました。緊急事態宣言中の県立学校の2学期の対応についてですけれども、休校ではなくて、分散登校や時差登校という選択をされた理由をお聞かせください。

(知事)

やはり緊急事態宣言下ではありますけれども、学校の学びの部分、そして、生徒の居場所、それから、9月に関しては、学校生活においても非常に重要な時期でありますので、一律に休校するというのは、生徒の立場を考えるとなかなか難しいと思います。しかしながら、感染が拡大している局面でありますし、高校生に関しては移動範囲も広く、リスクは小中学生よりも高いと我々認識をしていますので、その中で教育委員会のほうが、リスクを最小限に抑えていくために分散登校などの対応を決定していただいたと思っています。

(記者)

もう一点お伺いします。県政の話題から遠ざかってしまうのですけれども、本日、自民党総裁選の日程が決まります。この間、政府や与党といろいろ調整されてこられた知事として、総裁選に望むことがあればお聞かせください。

(知事)

自民党さんの中の話でありますので、なかなかコメントは難しいのですけれども、最も重要なのは、新型コロナウイルス対策の継続性が確保されることだと思っています。この1年半の間、様々な試行錯誤を経てここまで来ておりますし、政府、コロナ室と各都道府県、各知事との信頼関係というのも出来上がっていますので、それらがしっかりと継続されることが我々地方側としては望んでいます。

(記者)

ありがとうございます。

(記者)

お願いします。コロナの感染者数の話なのですけれども、今、まだ1日の新規感染者数の発表がでこぼこはしているのですけれども、ピークアウトについての見通しは、これから学校が始まる状況の中で、なかなか慎重な分析が必要だと思うのですが、どのように見通しを立てているのでしょうか。

(知事)

今、確定日ベースで見たときに、横ばいなのかどうかという状況になっています。ただ、お盆の検査数が少ない時期がありますし、それから、陽性率そのものも極めて高い状況にありますので、もうしばらく経過を見なければ、感染がピークアウトしたかどうかというのは、判断するのはまだまだ少し早いとは思っています。ただ、少なくとも緊急事態宣言後の多くの県民の方々と事業者の行動変容によって、少しずつではありますけれども、感染の伸びが鈍化してきているのは間違いないと思っていますので、ここで気を緩めずに、今の状態をしっかりと維持していくこと、これが大事だと思います。

(記者)

ありがとうございます。あと、学校が始まるのに当たって、冒頭で知事からも、教員の接種についてお話がありました。現在の教員の接種でどの程度進んでいらっしゃるという認識なのかというのが一つと、もう一つは、小中学校の運営について、先日、今もお話がありましたけれども、県立学校の運営については、県教委からも発表がありました。基本的には小中学校は市町村教委が判断することになると思うのですけれども、小中学校の運営についてどうあるべきなのかという考えを教えてください。

(知事)

まず、教員のワクチン接種ですけれども、我々も本来は夏休み期間中に県立学校の教員のワクチン接種を終えたいという考え方であったのですけれども、政府からのモデルナワクチンの供給が止まってしまったことで、これが実現できなかった状況であります。そういう意味では、教員のワクチン接種というのは、基本的には我々、当然、一人一人に聞いているわけではないので把握できませんので、全県民の平均と大きく変わらないのかなと思っていますけれども、少しでも我々の職域接種によって、県立学校、それから、私立高校の教員のワクチン接種率を高めていきたいと思いますし、市町村の集団接種などにおいても、市町村立の学校の教員のワクチン接種、優先的に進めておられるところも少なくないと聞いていますので、少しでも学校の感染リスクを低減するために、積極的な接種を進めていきたい、進めていく必要があると思っています。

小中学校の対応ですけれども、それはそれぞれの感染状況の中で、市町村や各学校が判断することだと思いますけれども、基本的にはどこの部分にリスクがあるのかをしっかり見極めて、一律ではなくて、しっかりポイントを押さえた形での感染対策、学校運営をすることで、子供たちの学び、それから、心身の成長の機会をしっかりと確保していただきたいと思います。

全ての方々が恵まれた家庭環境にいるわけではありません。学校がそうした子供たちのオアシスや受皿になっている、もしくは給食によって栄養面が確保されている子も少なくありませんので、そうした部分を幅広く見た上で、総合的な判断が必要な局面だろうと思っています。

(記者)

最後に一点ですけれども、パラリンピックが開始されて、昨日からもう学校連携観戦が始まっています。当初予定されていた参加人数や学校数からは残念ながら減っているようなのですけれども、その辺、どういうふうに御覧になっているのかというのと、改めて学校連携の観戦を、知事としては今まで積極的に進めていらっしゃるようにも受け止めていたのですが、今のお考えを教えてください。

(知事)

まず、我々はこの学校連携観戦を実施できるようにしたその大前提として、保護者の同意に基づいて、市町村、それから学校で判断できるようにという考え方でありますので、そういう意味では、それぞれ現下の感染状況の中で、それぞれの保護者の方々が選択をされたと思っております。

今、パラリンピックについては、直接観戦することで、その会場でしか感じ取れないような部分、それから、パラアスリートのそうしたプレーを間近で見ることによって、共生社会や障害者スポーツ、さらには障害者福祉の理解を広げていくためには、重要な教育機会だと思っております。とにかく、感染対策を万全にし、保護者に納得をしていただいた上で実施するべきものだと思っていますので、今後もそうした形でそれぞれの市町村のほうで実施をしていただきたいと思います。

(記者)

ありがとうございました。

(記者)

お疲れさまです。今、学校連携観戦の話が出たので関連で、直前でキャンセルというような学校も出ているということですが、その辺については、それぞれの判断でというところなのでしょうか。知事の受け止めを。

(知事)

そうですね。それはやはり直前まで、当然これは考えて判断をされるべきものだと思っていますので、強制ではなくて、それぞれの判断によって選べる、これが大事だと思っています。

(記者)

分かりました。ありがとうございます。

大規模接種、集団接種の関係ですけれども、これまで各自治体の接種を基本にして考えていくということだったと思いますが、ここに来て集団接種を改めて開設するというのは、どういった狙いがあるのでしょうか。リスクの高い人を接種するとか、その辺の狙いをお聞かせください。

(知事)

我々はもともと、モデルナワクチンが供給されるのであれば、県としては、やはり優先順位の高い職種に関して、県としても接種を進めていく、サポートしていくという考え方は当初より持っております。残念ながら、ワクチンの供給が止まったことでそれが実現できなかったわけでありますけれども、職域接種もそうですし、それから、一般の接種についても、政府から宣言区域にそうした形で供給をされるということになりましたので、有効に活用していきたいと思っています。

(記者)

分かりました。現時点で考えている優先順位というのはありますか。特に妊婦さんのワクチン接種なんかも各自治体で積極的にやっていますけれども。

(知事)

御指摘のように、妊婦の方々のワクチン接種については、各市町村がそれぞれ優先枠を設けるなど、接種の環境は進んできていると思っています。そうした中で、県としてどのような形で妊婦の方のワクチン接種を応援するのが最も適切かという中で議論をしております。一番は、当然産科で、かかりつけのところで接種できるのがベストでありますので、そういう意味では、そうしたところにワクチン供給を、これはファイザーになりますけれども、ファイザーワクチンをしっかりと優先的に供給していくような形で県としてサポートすることも考えています。

(記者)

最後、酸素センターの設置で、輪番制の病院もなかなか確保するのが難しいというのも担当課などから聞いているのですけれども、対応していく上で今課題となっている部分というのは、知事としてはどのように考えておられますか。

(知事)

課題はやはり医療従事者の確保に尽きると思います。どうしてもコロナに対応できる医師、それから、特に看護師について、限られた人的資源をどのように配分するのかという部分になりますので、我々もそれぞれの医療機関に様々な要請をしている中で、そうした医療機関ができる限りの協力をしていただいているのが実態であります。

例えば、酸素ステーションの人的派遣などを要請するに当たって、最終的には、比較的、設備面もしくは人的な部分でも高いレベルを持っている医療機関にどうしても負担が集中してしまうところがあります。しかし、そうした医療機関がこれ以上人的資源等を割くことによって、そうした医療機関でなければ診ることができないコロナ以外の命に関わるような医療にも影響が出ていきますので、非常に難しいバランスの中で、今、限られた医療資源の配分を、行政側もそうですし、医療現場側も考えていかなければいけない。そうした局面だと思います。そこが難しいと考えています。

(記者)

ありがとうございます。

(記者)

抗体カクテル療法ですけれども、大分、重症化を防ぐ上では、報道などを見ておりますと、かなり効果は高いというような対応なのですけれども、現状、病床ひっ迫を解消する上でどの程度期待されているのかというのを、ちょっとお伺いしたいです。

(知事)

抗体カクテル療法は確かに効果があるというふうに言われておりますけれども、まだ症例が千葉県として積み上がっているわけではないので、こうだと効果を言えるわけではありませんし、それだけで全てが解決されるわけではありませんので、確実に抗体カクテル療法の投与によって症状が改善されることが期待される方、予防効果が期待される方々にしっかりと投与して、少しでも自宅療養、もしくはホテル療養、そうした部分の負荷を下げていきたいと思っています。

ようやく様々な形で投与する環境が少しずつ広がっていますので、我々としては医療機関と連携して、一人でも多くの方に投与していきたいと思います。

(記者)

パラの学校観戦の関係ですけれども、やはりそういうことをすべきかどうかということで、大分世の中の意見が分かれていると感じていまして、医師の方とかでも、そういうのはやめたほうがいいのではないかという論調もかなり多いと思うのですけれども、そういった意見を知事としてはどう受け止めているのか、聞かせててください。

(知事)

医療従事者の方々の中には、やはりこれだけ大変な医療現場の中で、少しでも感染リスクがあると思われるそうした取組が減ってほしいと思うのは、これはもう自然なことだと思っています。

しかしながら、今、正直申し上げて、オリンピックとパラリンピックが世間に特別に扱われ過ぎていると思っています。そうした方々は、プロ野球やJリーグが実際に観客が入り、かつ都県をまたいでの移動が発生していることについて、同じように意見をおっしゃっているでしょうか。

そういう意味においては、私は、一つでもリスクを下げたいと医療現場の方が思うのは当然のことです。しかしながら我々の社会というのは、どこがリスクが高いのかというのを判断した上で、そうしたリスクの高い行動や、その行動につながり得るような環境を少しでも締めていくという考え方、その上で大部分の社会的・経済的活動を維持していくという考え方でやってきております。申し訳ありませんけれども、オリンピックとパラリンピックだけが特別に扱われ過ぎています。現在、オリンピックもパラリンピックも無観客で行われています。その一般の社会的な扱いに比べて、極めて限定された中で行われているという大前提を、しっかりと私は社会が受け止めるべきだと思います。

(記者)

ありがとうございます。

(記者)

知事、その関連で、ツイッターでもおっしゃられていたと思いますが、学校で観戦に行くことが、感染リスクが管理された中では高くないというようなことをおっしゃられていたと思いますが、そこら辺の説明をいただけますでしょうか。

(知事)

教員の引率によって、専門のバスによって、直行直帰が担保されている。かつ、観戦する場所に関しては、学校よりもはるかに広い空間になります。実際に尾身会長も、あんまり報道されませんけれども、パラの観戦で感染するリスクは低いとおっしゃっているわけですよね。しかしながら、尾身先生は、今この世の中でやることによって違ったメッセージという、そういうメッセージ論の話をおっしゃっているわけです。

そういう意味では、学校は別にパラ観戦だけをやっているわけではなくて、日々学校において多くの子供たちが教室で授業を受け、廊下ですれ違いをし、休み時間に遊び、そうした状況が行われているわけです。また、学校が始まることでリスクが大きくなるのではないかという報道がありますが、実際に小学校の多くの子供たちは、今もずっと8月の期間も学童保育によって多くの子供たちが共同生活を送っている実態があります。

そうした、今子供たちが置かれている、そして、これから学校生活において送る場面と学校連携観戦がどのようにリスクが違うのかということについて、全ての人たちが客観的に受け止めて、評価をして、そして報道も含めて対応するべきだと思います。

(記者)

ありがとうございます。

内容についてのお問い合わせ先

  • 新型コロナウイルス感染症への対応について
    →健康福祉部健康福祉政策課【電話】043-223-2630
  • 東京2020パラリンピックについて
    →環境生活部オリンピック・パラリンピック推進局開催準備課【電話】043-223-2434

お問い合わせ

所属課室:総合企画部報道広報課報道室

電話番号:043-223-2068

ファックス番号:043-225-1265

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