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更新日:令和6(2024)年2月2日

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知事定例記者会見(令和3年1月15日)概要

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日時

令和3年1月15日(金曜日)16時00分~16時48分

場所

本庁舎5階大会議室

動画 令和3年1月15日知事定例記者会見(動画)

項目

  1. 令和3年度当初予算案について
  2. 令和2年度2月補正予算案について
  3. 令和3年度組織の見直しについて

知事発言

令和3年度当初予算案について

はじめに、資料1「令和3年度 当初予算案について」をまずはご覧くださいませ。表紙の部分に、当初予算案の特徴を記載しています。

令和3年度当初予算は、3月に知事選を控えていることから「骨格予算」として編成をいたしました。このため、当初予算案には、人件費、社会保障費、公債費等の義務的な経費と、総合計画の基本理念を実現するために進めてきた取組として、安全安心、福祉医療、産業振興、インフラ整備などのうち、継続事業や、工程上、年度当初から着手することが必要な事業を計上したところでございます。さらに、新型コロナウイルス感染症対策については、医療提供体制の整備などに万全を期すため、必要な費用を見込みました。また、国の第3次補正予算を活用し、令和2年度2月補正予算と一体で切れ目のない予算として、特に、道路・橋りょう、河川整備等の防災・減災対策を進めてまいります。なお、政策的な判断を要する経費や補助制度の創設などの新規事業、基盤整備のうち新規着手分などについては、「肉付け予算」として、6月補正予算で対応することを予定しているところでございます。

1ページをお開きくださいませ。一般会計の予算規模は、1兆9,898億1,700万円で、前年度当初予算と比べ9.4%増となっております。そのうち、新型コロナウイルス感染症に対応する経費に、3,312億円を計上したところでございます。なお、令和2年度の2月補正予算において、国の補正予算に対応した防災・減災対策などの経費を373億円計上しており、当初予算と一体として事業を実施してまいります。

2ページをお開きくださいませ。当初予算の主な施策と、関連する令和2年度2月補正に計上した事業について、御説明をいたします。はじめに、新型コロナウイルス感染症対策でございます。令和3年度も、感染症対策に万全を期すため、入院患者受入れのための空床・休床確保、医療機関向け防護具の確保、臨時医療施設、入院医療費の公費負担、PCR等検査体制、軽症者等のための宿泊施設、自宅療養者への支援などに必要な経費を計上いたしました。なお、県独自で行っている、ICU・HCU以外の休床分の確保における補助単価1万円の上乗せ、及び入院患者受入れに係る1人当たり50万円の協力金についても、引き続き実施し、患者受入体制の強化を図ってまいります。さらに、ワクチン接種については、医療従事者など優先接種対象者や卸業者との調整を図るとともに、専門的な相談への対応を行うなど、主体となる市町村と連携した円滑な実施体制を確保してまいります。以上の感染症対策経費については、令和2年度分は、2月補正予算で必要な額を計上し、令和3年度当初予算においては、今後の状況が不透明なため、約半年分を計上し、今後の状況を見定めながら、必要に応じて補正予算等を検討してまいりたいと、そのように思っているところでございます。

次に、観光振興については、国のGo Toトラベルの実施期間が令和3年6月まで延長されたことから、県で行っている宿泊優待キャンペーンも同様に期間を延長します。

右側の3ページをご覧ください。デジタル社会の推進でございます。介護事業所、障害者支援施設等の社会福祉施設等について、従事者の負担を軽減するロボットや、業務効率化のための事務支援ソフトの導入などに対する助成を増額するところでございます。

次に、中小企業等に対しては、スマート化推進のための相談窓口の設置や、専門家による導入支援を行うとともに、「働き方改革」を推進するため、テレワークの導入などの支援も実施してまいります。

また、農産分野等の生産性向上を図るため、作業の自動化や栽培環境の最適化に資する機械等の導入を支援するとともに、外国人旅行者への情報発信を強化するため、スマートフォンなどでの問い合わせに、AIが会話形式で応答する機能を導入いたします。

さらに、児童虐待事案に適切に対応するため、児童の情報を的確に把握し、かつ、資料作成等を効率的に行うための児童相談所支援システムを開発するとともに、行政手続きのオンライン化など、県民サービス及び県庁業務においてもデジタル化を推進してまいります。

4ページをお開きくださいませ。子ども・子育てでございます。私学教育の振興と保護者負担の軽減を図るため、学校法人の教育に要する経常的経費、授業料、奨学のための給付金等を助成いたします。なお、私立学校経常費の一般補助については、6月交付に必要な額を計上し、その後の交付分については、今後の補正予算で対応する予定でございます。また、感染症等の環境変化により増加している児童生徒の悩みを解消するため、スクールカウンセラーを増員するとともに、SNSを活用した相談体制を拡充してまいります。

次に、保育士の確保や待機児童の解消を図るために行っている保育士の給与改善、保育所整備に対する県単独補助については、引き続き実施してまいります。さらに、高額な不妊治療費の負担を軽減するため、本年1月1日以降の治療から、助成対象となる夫婦の所得制限を撤廃し、2回目以降の助成額を引き上げるなど、制度の充実を図ってまいります。右側の5ページをご覧くださいませ。福祉・医療でございます。介護人材の確保対策について、新規就業等に向けた支援を行うとともに、ベトナムからの留学生について、引き続き受入体制の充実を図ってまいります。また、高齢者や障害のある方が優先駐車スペースを適正に利用できるよう、新たに利用証を交付する制度を導入いたします。さらに、重篤な小児救急患者の救命率向上を図るため、365日24時間受入れ可能な、本県初の小児救命救急センターの運営費を助成いたします。

次に、病院事業会計では、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、令和2年度末で45億円の資金不足が見込まれるため、2月補正予算において、一般会計から長期貸付金により支援することといたします。なお、令和3年度も資金不足が見込まれており、当初予算で一部の経費の計上を留保することとし、今後、改革プランを策定した上で、補正予算において年間所要額を計上いたします。

6ページをお開きくださいませ。安全・安心でございます。近年多発する災害に備え、ブルーシートや乳児用ミルク、感染症対策のための消毒液等の備蓄物資の必要数を確保するため、予算を増額するところでございます。また、高齢者福祉施設や障害者支援施設等の入所者の安全を確保するため、非常用自家発電設備等の整備に対して助成するとともに、病院、避難所等の重要給水施設における水の安定供給を確保するため、水道事業体が行う非常用発電設備の整備について、新たに助成するところでございます。さらに、氾濫した際に被害の大きな河川に、住民の方もインターネットで状況が確認できる監視カメラを設置します。また、小規模河川については、氾濫推定図の作成を進め、これによりほぼ全ての河川について浸水想定図が完成することと相なります。

右側の7ページをご覧くださいませ。延期となりました東京オリンピック・パラリンピックについては、引き続き、万全な受入体制整備と円滑な運営、PR等に必要な経費を計上いたします。また、ホストタウン等における感染症対策について、国の交付金を原資とした新たな基金を2月補正で造成いたします。令和3年度はこの基金を活用し、選手らにPCR検査等を実施いたします。

続いて、下段の産業・雇用・基盤整備でございます。中小企業振興資金については、感染症により中小企業等の景況悪化が長引くおそれがあることから、令和2年度12月補正で拡大した過去最大の融資枠、1兆1,400億円を継続します。

農業については、飼料用米など新規需要米等への転作を一層促進するとともに、園芸産地等の意欲ある農業者が高収益な作物・栽培体系に転換を図るために行う施設整備等に対し、引き続き助成を行ってまいります。8ページをお開きくださいませ。森林については、造林・保育等に要する経費を助成するとともに、重要インフラ設備に隣接する風倒木を撤去するなど、災害に強い森づくりを推進してまいります。続いて、水産業については、漁業協同組合等が策定した「浜の活力再生プラン」に基づき実施する事業の合理化や、収益向上のための取組に対する助成を増額いたします。

次に、道路ネットワークについては、北千葉道路、銚子連絡道路、長生グリーンライン、圏央道大栄-横芝間などの整備促進を図ってまいります。なお、道路ネットワーク、河川・海岸・砂防、土地改良などの基盤整備については、骨格予算のため、継続事業や工程上年度当初から必要な事業を計上しており、これらの事業については、今後の補正予算で対応することを予定しております。

以上が、当初予算に計上した主な施策でございます。

次に、10ページ、11ページをご覧くださいませ。一般会計の歳入の状況でございますが、前年度と比較して、(1)の県税は、令和元年の地方消費税率引き上げの平準化による増要因があるものの、感染症による業績悪化、個人所得の減少、消費の落ち込み等により、法人二税、個人県民税など、ほとんどの税目が大幅な減収になると見込まれることから、267億円減となっております。同様に、(2)の地方譲与税も304億円の減を見込んでいます。一方、(4)の臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税については、地方財政計画の伸び率を踏まえ、700億円増を見込んでおります。

次に、12ページ、13ページをご覧くださいませ。歳出の状況については、(1)の人件費について、退職者がピークを越えたことなどから134億円の減となっております。(4)のその他の消費的経費については、中小企業振興資金について、コロナ対応特別資金の貸付枠を維持するため、金融機関への預託額を増額したことなどから、大幅増となっております。また、(6)の予備費については、感染症のさらなる感染拡大や災害等に備えるために、令和2年度2月補正後と同額の20億円を計上したところでございます。そのほか、(2)社会保障費、(5)の公債費といった義務的な経費が大幅に増加している傾向は変わっておりません。なお、(3)の投資的経費については、骨格予算のため、一部の経費の計上にとどまっていることから大幅な減額となっております。

次に、14ページをお開きくださいませ。令和3年度の県債発行額は、建設地方債は、骨格予算であることなどから258億円の減、一方、臨時財政対策債は600億円の増を見込んでおります。また、右側の15ページですが、令和3年度末の残高見込みは3兆973億円で、前年度末と比べ81億円の増となっております。

  1. 当初予算につきましては、以上でございます。

令和2年度2月補正予算案について

続いて、資料2「令和2年度 2月補正予算案について」でございます。

2月補正予算では、引き続き、感染症に対応するために必要な経費を計上するとともに、国の補正予算に対応した防災・減災対策などの経費を計上したところでございます。そのほか、人件費や社会保障費などについて、実績を踏まえた減額を行いました。この結果、一般会計の補正予算額は、24億5,000万円の減額となりました。

資料の2ページ以降には、歳入の内訳と、先ほど当初予算の説明でも触れた歳出の主な事業を記載しておりますので、ご覧いただきたいと思います。2月補正予算については、以上でございます。

令和3年度組織の見直しについて

続いて、資料3「令和3年度 組織の見直しについて」をご覧くださいませ。令和3年度の組織について、感染症や激甚化する自然災害、増加する児童虐待への対応など県政の喫緊の課題に対し、体制の強化を行うとともに、行政のデジタル化など新たな課題にも効果的な施策展開ができるよう、見直しを行いました。

主な組織改正について申し上げます。

まず、感染拡大に対応するため、保健所において電話相談や疫学調査等に従事する保健師を増員するなど、体制を強化したところでございます。

次に、復旧復興の推進と被災者支援体制の強化のため、復旧復興担当部長の特命を「復旧復興・被災者支援」に変更し、防災政策課の復旧復興推進室と被災者支援班を統合して、「復旧復興・被災者支援室」を新設いたします。

また、一宮川流域における河川激甚災害対策特別緊急事業のさらなる推進を図るため、河川整備課に「一宮川流域浸水対策班」を新設するところでございます。

2ページをお開きくださいませ。

児童虐待防止のため、児童相談所の児童福祉司、児童心理司等を増員します。また、執務室の狭隘化の解消、事務の効率化等を図るため、市川児童相談所に「船橋支所」を設置するとともに、柏児童相談所の調査課を2つに分割いたします。

次に、行政のデジタル化及び業務改革等の施策を、部局横断的に展開するため、総務部に「デジタル・業務改革担当部長」を新設するとともに、行政改革推進課に「デジタル・業務改革担当課長」及び「デジタル戦略班」を新設するところでございます。

そのほか、組織改正といたしましては、保健師等修学資金の管理、新たな湾岸道路計画の推進、県有建物の大規模建設、これらに的確に対応するため、組織の再編・新設を行うことといたします。

最後に9について、先ほど当初予算のところで御説明いたしましたが、資金不足が見込まれる県立病院の経営改善を強力に推進していくため、病院局経営管理課に「経営戦略担当課長」を新設いたします。

私からは、以上でございます。

質疑応答

(記者)

よろしくお願いします。知事としての最後の予算となって、骨格でありますけれども、知事としてどういう狙いがあって今回の予算を組んだのか、というところをお願いしてよろしいでしょうか。

(知事)

令和3年度当初予算は、骨格予算で編成したところでございます。これは、政策的な判断をする新事業や新規に着手する基盤整備などについては計上されておりません。特に新型コロナウイルス感染症対応、デジタル社会の推進、子ども・子育て、安心・安全に関する取組など喫緊の課題については、一部新規事業も含めしっかりと取り組めるよう私は編成したところでございます。

(記者)

中でもコロナ対応というのが重くなっていると思うのですけれども、そこに関しての、もう少し知事の思いみたいなところを伺えますか。

(知事)

まさしく今1都3県でコロナ対策等をやったところでございます。これはもう、いろいろ言われております。ですから、私、改めて、また言わせていただきますけれども、これは医療崩壊に本当に近づいております。ですから、これは行政がどう、誰がどう、国はどうではなくて、やっぱり私たち県民が一人ずつ、いつも言われているように、マスクの着用、それから多人数での集会等も、それから、もういっぱいあり過ぎてわけが分からなくなったけれども、何しろそのようにみんなで注意していかなければならないことが多々あります。これをやらないと、本当に医療崩壊につながっていきます。今、ベッド数が大変逼迫していることもまた事実でございます。だから、私どもはコロナウイルス対策、特に重症者も何とかしていかなければなりませんので、その辺をぜひ、医療機関に御協力を賜りたいと言っているのでございます。特に、私この間、津田沼に行きまして、県警本部長、消防局長、それから地元の市長とも回ってまいりました。確かに時短の要請、協力してくださっているお店は多うございました。80%から90%あったと思います。そして、人の流れもやっぱり時短が効いているせいでございましょうか、少なかったです。でも、その中で若者が数人いまして、「頑張ってよ」とか、「よし、俺たちも協力するから」と、そういうことを声をかけられたので、それが大変にうれしかった。確かによく言われているように、若者はかからないぞ、かかったって大したことないぞと。でも、そういう若者が、実は自分の家族だとか両親だとか、おじいちゃん、おばあちゃん、高齢者に非常にうつしやすくなり、またそれが重篤、重症になりやすいということをまず頭に入れていただきたい。要するに、絶えず自分も誰かに感染させるおそれがあるということを頭に入れながら、人にうつさない、また、うつらない、そういうことをしっかりと受け止めて行動していただきたいなと、そのように思うところでございます。

(記者)

ありがとうございます。そういう思いを今回の予算の中にも入れたと。

(知事)

はい、そうです。

(記者)

分かりました。あと財政状況のほうですけれども、依然として厳しい状況が続いていると思います。その辺り、知事として厳しい財政状況についての認識はいかがでしょうか。

(記者)

この財政状況というのは、我が県だけではなくて、まさにコロナウイルスの対応で皆さん全国的に大変今は苦しいときだと、そのように思っています。我が県におきましても、社会保障費、公債費、引き続きこれが増加傾向にあることはお分かりのことと思います。また、老朽化した県有施設、インフラの改修ですね、これまた多額な費用がかかることでございます。かといってお金を使うだけじゃなくて、経済、地域活性化に取り組んでいかないと、またえらいことになりますから、そういうようなことで非常に財政状況が悪い中、また新しい芽を出さなきゃいけないということで、正直言って大変苦労しているところでもあります。

(記者)

ありがとうございます。

(記者)

よろしくお願いいたします。私からは組織改正についてお尋ねしたいと思います。今回、保健所における電話相談であったり、疫学調査を担当する保健師の増員、また児童相談所では同様に職員の増員を行うと発表がございました。いずれも今回予算的な措置が取られているのですけれども、実際に人を集める段になると非常に難しいところも出てくるのではないかなと。例えば、介護人材を集めるときも、結果的に人の奪い合いのような形になってしまう状況にあったので、人員増を達成するためにどのような取組を行っていくのか、お考えをお聞かせいただけますでしょうか。

(知事)

介護人材等も含めて、実は私はこういうことを予想していたわけじゃありませんけれども、トップセールスの中でベトナムに行って、何とか、ベトナム人というのは日本人と非常に考え方も近いところがあるということで、そういう方を一人でも多くベトナム政府と覚書を交わして来ていただくように、実はそれをやっていたのですが、こういうような事態になって、一時止まったりいろいろしているところでございます。しかし、これはやっていかなきゃならないのでございますから、私は担当部局に対して、あらゆる手段、あらゆる考え方をもって人材確保に努めてくれと、そのように言っているところでございます。

(記者)

もう一問、今日は1月15日ということで、日本国内で初めて感染者が確認されてちょうど1年ということになります。そこから比べると非常に感染者が急増して、医療従事者はもとより保健所の職員の方の業務も非常に多忙を極めていると思います。今回、組織改正で人員の確保を最優先に行って業務効率を上げるということも考えていらっしゃると思うのですけれども、今後さらに患者が増えたりすることで対応がさらに多忙を極める中、どういったことを業務改善していったらいいのか。

(知事)

そうですね。保健所の皆さんには大変な御苦労をかけて、本当にありがたく、また申し訳なく思っているところでございますが、保健所については、これは今というよりも年度途中においても、保健師の業務の一部を応援の事務職員に担わせるとか、臨時職員や人材派遣を活用して看護師や事務職員を入れるなど、増強は随時行っているところでございます。だから、今回もこうした臨時的な増強を踏まえつつ、ベースとなる基本的な体制の強化を図っていかなければならないと、そのように思っております。

(記者)

ありがとうございました。

(記者)

今回最後、3期12年務めていらっしゃって、朝日新聞さんの質問にもありましたけれども、最後の当初予算案ということで、思いを先ほどおっしゃっていらっしゃいましたけれども、極めて率直な感想を教えていただきたいと思うのと、3期目を開始するのに当たりまして、知事は「集大成」という言葉もよく使っていらっしゃいましたけれども、骨格予算とはいえこれは知事の集大成に当たる予算なのかというところの思いも聞かせてください。

(知事)

コロナ対策のあれが集大成の思いかと言われても、非常にそれはつらい。つらいですよ。でも、やっぱりしっかりこの骨格予算においてもやらなければならないという強い思いから、このような予算編成になりました。もう間もなく12年になりますけれども、私は初めから予算というものが、もちろん使わせていただく、それと同時に使える予算を育まなきゃいけない、そのようにいつも思っておりました。ですから、私はつらいときこそ、よし、ここで集中的に予算をつけて、そしてその代わりここで頑張ってもらって、その倍を返してもらって、それを今度はほかのところに持っていこうとか、そういう考えでございました。だから、例えばあのアクアラインを800円化にするときも、非常に予算的なことが問題になりましたが、私は、通行料金だけを見るとはじめはマイナスかもしれないけれども、他の経済波及効果を見れば、必ず2倍、3倍になって返ってくると、そのような強い信念を持ってやってまいりました。ですから、私はいつもそうでございましたが、まずは県民の皆さんに対してどういうことができるか、それと同時に、ただばらまきじゃなくて、まず今期においてはここを集中的に応援して、そして盛り上がってもらって、それを今度は次のところに回すんだという、そのような考えでこの3期、予算を組んできたつもりでございます。

(記者)

もう1件、「たられば」の話をしてもしようがないのですが、もしも、これが骨格予算ではなくて通常の本格予算を編成することができたとすれば、知事としてはどんな事業を盛り込みたかったのか、教えてください。

(知事)

仮のことはなかなか、非常に言いづろうございますが、いずれにしても千葉県民のために最良の方策はとったと思います。

(記者)

ありがとうございました。

(記者)

お願いします。今の質問にも関連するのですが、組織の見直しについて一点お伺いします。今回、骨格予算ながら組織の見直しでは新湾岸道路促進班というのが入っています。第2湾岸は千葉県の積年の課題で、知事も取り組んでこられたテーマだと思いますが、この組織の見直しに込めた思いというか期待をお聞かせください。

(知事)

これは、私も本当に就任した当時から言っていたんですが、人と物の流れが経済であると、そういう考えでございました。ですから、千葉県を見ていると、私が入ったときに、これだけ広い県、これだけポテンシャルのある県なのに、どうも道路ネットワークがまだまだだと、そのように思っていたところでございます。ですから、人と物の流れをつくり出すことがこの県を活性化させると、そのように思ってきました。ですから、通称第2湾岸においても、これは今すぐできませんよ、それは道路なんていうのは今日明日にはできないですから。でも、5年後、10年後、20年後の千葉県を考えた場合、今ここで私はやらなきゃいけないと思ったから、3年前からお国のほうに粘り強くお願いしてきたところでございます。今、幹線につながる支線もあります。銚子連絡道路だとか長生グリーンラインとかがあります。そういう支線に対してもきちっとやっていかなければならないと、そのように思います。これはまさに、そのときはお金がかかったとしても必ず将来2倍、3倍、そして輝く千葉県にふさわしくなると、そのように私は信じております。

(記者)

ありがとうございました。

(記者)

知事、最後の予算編成になりまして、次世代に引き継ぐ予算という形になると思いますけれども、その骨格という状況で、コロナ禍でありながらですが、もし今回の予算を何とか型予算と名づけるとしたら、何かありますでしょうか。

(知事)

難しいなあ。「ガッツコロナ予算」と行こうか。

(記者)

ありがとうございました。

(記者)

よろしくお願いします。改めてになりますが、新型コロナについて、直近の感染状況と緊急事態宣言後の人出を含めた県民の動きとしては、知事は今どのように見られていますか。

(知事)

感染状況は皆さんも十二分にお分かりだと思います。これはもう私だけではなくて、皆さんも十二分お分かりでしょうけれども、今の感染状況、千葉県は特に年末から急増しております。これを何とか止めていかないと、ベッド数ももう限界に来ています。そして、医療体制、言うならば一般医療にも影響してきます。これはまさしく医療崩壊につながる。ですから、ここは何とか私たち一人ひとりが、自分がコロナを止めるんだという気持ちを持って頑張っていただきたいと、そのように思っております。

(記者)

今、現時点での人出の動向とか。

(知事)

一昨日、津田沼に行きました。県警本部長だとか消防局長だとか地元の市長さんと回ってきました。私、はじめ相当厳しいのかなと思ったら、驚いたことにほとんどの店が時短を、ちゃんと看板を立ててくれているし、守っている方が多いんです。それと、やっぱり人通りも少なかったし。さっきも言いましたけれども、若者が「頑張ってください」とか、「俺たちも協力するよ」と、そういう声をかけてくださったのは、私大変うれしかったし、これは今はすぐに結果は出なくても、必ずもう少したてば結果が出てくるのではないかなと。私たち、こうやって皆さん努力しているじゃないですか。私は言うんですよ。努力は決してうそをつかないぞと。だから諦めずに頑張ろうと。そんなようなことを自分に言い聞かせながらやっているところでございます。12日でした、私が行ったのは。

(記者)

ありがとうございます。それから、飲食店は、知事から「正直者がばかを見てはいけない」という発言もあったとおり、罰則の話なども知事御本人から出ていましたが、今後18日から国会が始まってその議論が始まると思うのですけれども、1つは店名の公表で、また罰則というのが今度は法改正であると思うのですが、そこについての知事の考え方みたいなものを。

(知事)

私は、何でもかんでも罰則がいいという人間じゃないんですよ。やっぱり日本人というのは侍精神があるんだと。だから、「頼む」と言ったらやってくれるハートはみんな持っているんですよ。ところが、やっぱり今の時代、こうやって多様化していますし、いろんなお考えがあります。その中において、こういうコロナみたいなとき、みんなで抑え込もうというときに、前は休業をお願いしたりいろいろありました。それを守ってくれた人と守らないという人と――いや、ほとんど守ってくれたんですよ、実は。後から、何だと、俺たち守ったのにこうじゃないかと、どうしてくれるんだと、これは私はあってはならないなと。ですから、やっぱり公平性を持ってもらわなきゃならない。それがお国のほうで罰則だということになれば、それはそれで私たちもそうしていかなければならないと、そのように思っております。

(記者)

ありがとうございます。

(記者)

よろしくお願いします。コロナ関連で、先ほど1都3県の知事会議の森田知事の御発言の中で、昨日、病床確保計画を「フェーズ4-2」に引き上げの検討を指示したとおっしゃいましたけれども、これを詳しく。

(知事)

ちょっと説明してあげてください。

(職員)

健康福祉政策課でございます。知事のほうからお話がありましたとおり、医療体制が引き続き逼迫しているということで、さらなる病床確保のために、今、「フェーズ4-1」ということで、安房地域以外のところに病床確保をお願いするところでございますけれども、重症者も増えているということで、病床確保計画の中で最高ランクである「4-2」の病床確保に向けて知事のほうから指示がございましたので、今、医療機関さんと調整を行っておりまして、できるだけ速やかに上げられるように調整を行っているところでございます。

(知事)

何しろ危機的状況はそうなんです。でも、ある人から、ホテルは稼働率少ないじゃないか、もっと入れるだろうというお話もあるんです。それは事実なんです。ただ、感染症の場合ですと、「今日はもうチェックアウトしたから、はい、次の方どうぞ」というわけにもいかないんです。普通の掃除と違うわけです。消毒もしなければいけない。それもあると同時に、今度は消毒する方が、やっぱりいろんな思いがあって、例えば「この部屋でやった場合は、この階は止めてくれ」とか、いろんなことがあることもまた事実です。でも、今はそういうことを精査しながら何とか、今、清掃で3日待たなければいけないんですよ。ですから、これを何とか2日ぐらいにできないかとか、そのように稼働率を上げるように、今頑張っているところでございます。

(記者)

よろしくお願いします。今、知事のほうからホテルの話をしていただいたのですが、ホテルの稼働率は、やはりちょっと低いかなという印象を持ってしまうのですけれども、入室状況、稼働率の現状について、知事としてどのように捉えていらっしゃるかというところをまずお聞かせください。

(知事)

今、私が申し上げましたとおり、例えばホテルが100室空いているとなった場合、100入れるんだったら100入れればいいじゃないかと、こう言います。本当に普通の感覚で、例えば私たちが旅行に行って、ホテルに泊まってチェックアウトしましたと。すぐに清掃の方が来て、ぱっと掃除して、もう3~4時間後入れますよと。これは普通の使用なんですよ。ところが、やっぱりコロナの場合ですと、まずは清掃、言うなれば消毒をしなければいけない。それも専門の方がしなければいけないわけです。これがまた、より一層丁寧にやるためにも時間がかかる。それと同時に、今、次の方がその部屋に入るまでに3日かかるんですよ。それは、例えば1つの部屋を消毒しているときに、そのフロアを閉めてくれとか、いろんなことがあるわけです。ですから、私どもは、部屋をしっかりと消毒、清掃してもらうのが最も大事ですが、その中において何とかこれを短縮して、2日ぐらいにして、より一層の稼働率を上げるために今努力しているところでございます。

(記者)

分かりました。続いて人出のことですけれども、先ほど知事、津田沼を視察して、減っていたというお話がありましたが、私も通勤していて人のことは言えないのですが、通勤電車はやはり結構混雑していて、日中も人出が本当に減っているのかというと、なかなか民間のデータだと減り切っていないというところもあります。宣言発出から1週間になりますけれども、知事の人出についての認識と、改めての呼びかけをお願いいたします。

(知事)

これはね、本当にみんな、一人ひとりの事情があるわけですよ。私どもはまずはテレワークをお願いしています。でも、テレワークで賄いきれないところ、そういう職業の方もいるわけです。そういう人にこうしろ、ああしろと言っても非常につらいところがある。ですから、私はテレワークもそうだし、それと同時に県も国も人を減らすための方策を、例えば時差出勤なんかも一つですよね。時差通学、これも一つです。いろんな搦め手で人を減らしていかなければならないんではないかなと、そのように思います。

(記者)

分かりました。あと、先ほどの1都3県のテレビ会議の中で、成果が出なければ今後さらに強い対応も考えていかなければならないという森田知事の御発言がありましたけれども、これは休業要請とか、そういうことも最悪検討しなくてはいけないということで理解してよろしいでしょうか。

(知事)

そういうことです。これは、やっぱりここまで来ていますから、何としてもお願いするためにおいて、強い措置をお願いすることがあるということでございます。

(記者)

最後に、ホテルのところでちょっと聞き忘れてしまったのですが、千葉県は今一人もいらっしゃらないということですけれども、東京とか神奈川とか全国各地で自宅療養中にお亡くなりになる方が結構増えていらっしゃいます。これを減らすためにもホテルに入ってもらえるようにしていきたいとか、ホテルの稼働のところで、今後の対応についての思い、もう一度お願いいたします。

(知事)

そうですね、やっぱり今こういう中で、そういう事例があることも事実です。でも、千葉県はまだそこまでは行っておりません。大事なことは、何か調子が悪いなというときに、早く連絡して、早く処置するということ。これは保健所長が必要と認めた方に対して、パルスオキシメーター、言うならば血中酸素の測定器です。あれを御自分で測ることができるんです。そういうものを私どもなるたけ多くお配りして、そういうことも含めて皆さんに用心していただきたい。それと、そういうことが起きないように私どもやっていかなきゃならないと、そのように思っています。

(記者)

ありがとうございました。

(記者)

お願いします。最後に別件で1点だけなのですけれども、鴨川市の「鴨川マリン開発」について、県が占有許可を与える形で港を使っていると思いますけれども、そこで使用者と市長の御家族がやられている会社との間の係争があると思います。県にも知事へのお手紙という形で出されたという話も伺っています。その中で、知事としてはこの認可問題をどういう認識であるかというところを一つお聞かせ願いたいと思います。

(知事)

施設に係る意見書が県に提出されることはもちろん承知しております。ですから、これはしっかり精査して、私は担当課に検討をしっかり行うようにと、そのように指示しております。

 内容についてのお問い合わせ先

  • 令和3年度当初予算案について
    →総務部財政課【電話】043-223-2076
  • 令和2年度2月補正予算案について
    →総務部財政課【電話】043-223-2076
  • 令和3年度組織の見直しについて
    →総務部行政改革推進課【電話】043-223-2046

お問い合わせ

所属課室:総合企画部報道広報課報道室

電話番号:043-223-2068

ファックス番号:043-225-1265

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