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更新日:令和6(2024)年1月12日
ページ番号:2156
生活保護制度は、憲法25条に規定する理念に基づき、国が生活に困窮するすべての国民に、その困窮の程度に応じて保護を行い、最低限度の生活を保障し、あわせて自立を助長することを目的としています。
一般国民の消費水準動向などを基にして、厚生労働大臣が定める保護の基準によって計算された最低生活費と、保護を受けようとする人の収入を比べ、収入が最低生活費を下回る場合に、その不足分について保護を行います。
保護は、生活扶助とその他の扶助(教育・住宅・医療・介護・出産・生業・葬祭)に分かれており、保護を受ける人の世帯構成や収入などの状況に応じて、その全部または一部が適用されます。保護費は原則として金銭で支給されます。
保護を必要とする人のうち、身体上又は精神上に障害がある人のために救護施設があり、医療を必要とする人のために医療保護施設及び指定医療機関が、介護を必要とする人のために指定介護機関があります。
生活扶助、教育扶助、住宅扶助、医療扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助の8種類があり、生活状態に応じて、一つあるいは二つ以上の扶助を行います。
生活に困窮する人が、その利用できる資産、能力、その他あらゆるものをその最低限度の生活維持のために活用し、また民法に定める扶養義務者の扶養、及び他の法律に定める扶助を保護に優先して受けられた上で、なおかつ国で定めた最低限度の生活が営めない場合、保護の対象となります。
市又は区の福祉事務所、町村を管轄する保健所(健康福祉センター)生活保護担当課は、暮らしや病気で困っている人から保護の申請を受けますと、その家庭に地区担当員を訪問させ、実情を調査した上で、その家庭の収入を認定し、保護の基準に不足する部分について保護を行います。
市部にお住まいの方は居住地の福祉事務所へ、町村部にお住まいの方は、最寄りの町村を管轄する保健所(健康福祉センター)生活保護担当課あるいは町村役場の福祉担当課にご相談ください。民生委員に相談されても結構です。
衣食、その他日常生活の需要を満たすための扶助であって、飲食物費、光熱水費、移送費などを支給します。
原則として、居宅において、1ヶ月単位で金銭をもって支給します。生活扶助の基準は、級地毎に、年齢、世帯人員別に定められています。
千葉県の市町村の級地区分は次表のとおりです。
生活扶助基準額については、町村を管轄する保健所(健康福祉センター)生活保護担当課又は市・区の福祉事務所にお問い合わせください。
級地 |
市町村 |
---|---|
1級地-2 (6市) |
千葉市、市川市、船橋市、松戸市、習志野市、浦安市 |
2級地-1 (9市) |
野田市、佐倉市、柏市、市原市、流山市、八千代市、我孫子市、鎌ケ谷市、四街道市 |
3級地-1 (15市1町) |
銚子市、館山市、木更津市、茂原市、成田市、東金市、旭市、勝浦市、鴨川市、君津市、富津市、袖ケ浦市、白井市、匝瑳市、香取市、酒々井町 |
3級地-2 (7市16町村) |
上記以外の市町村 |
生活扶助基準額(月額)1級地の2の場合〈令和5年10月1日以降〉
年齢別 |
基準額 |
---|---|
0~2歳 |
43,240円 |
3~5歳 |
43,240円 |
6~11歳 |
45,060円 |
12~17歳 |
47,790円 |
18~19歳 |
45,520円 |
20~40歳 |
45,520円 |
41~59歳 |
45,520円 |
60~64歳 |
45,520円 |
65~69歳 |
45,060円 |
70~74歳 |
45,060円 |
75歳以上 |
38,690円 |
人員 |
逓減率 |
---|---|
1人 |
1.00 |
2人 |
0.87 |
3人 |
0.75 |
4人 |
0.66 |
5人 |
0.59 |
6人 |
0.58 |
7人 |
0.55 |
8人 |
0.52 |
9人 |
0.50 |
10人 |
0.50 |
人員 |
基準額 |
冬季加算 |
---|---|---|
1人 |
27,790円 |
2,630円 |
2人 |
38,060円 |
3,730円 |
3人 |
44,730円 |
4,240円 |
4人 |
48,900円 |
4,580円 |
5人 |
49,180円 |
4,710円 |
6人 |
55,650円 |
5,010円 |
7人 |
58,920円 |
5,220円 |
8人 |
61,910円 |
5,380円 |
9人 |
64,670円 |
5,560円 |
|
(1人を増すごとに加算する額) |
|
10人以上 |
2,760円 |
180円 |
また、新型コロナウイルス感染症や物価上昇などによる生活への影響を踏まえて、令和5年10月1日から令和7年3月31日まで以下の臨時的・特例的措置が全世帯に適用されます。
(1)世帯人員一人当たり月額1,000円を加算。
(2)上記加算を行っても、令和5年9月30日までの基準額から減額となる世帯については、令和5年9月30日までの基準額を保障。
注 計算過程において端数処理は行わず、世帯の第1類及び第2類の合計額に10円未満の端数がある場合は、
1円未満を切り捨てた後、端数を10円に切り上げる。
妊婦加算 |
妊娠を確認した翌月から出産の日の属する月まで |
妊娠6ヶ月未満 |
妊娠6ヶ月以上 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|
9,130円 |
13,790円 |
|||||
産婦加算 |
出産の日の属する月から6ヶ月間 |
8,480円 |
||||
児童養育加算 |
- |
高等学校等修了前の児童(18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある児童をいう。) |
1人につき 10,190円 |
|||
経過的加算額 |
(ア)4人以上の世帯に属する3歳に満たない児童(月の初日に生まれた児童については、出生の日から3年を経過した児童とする。) (イ)3人以下の世帯に属する3歳に満たない児童(当該児童について救護施設等の基準生活費が算定されている場合、職業能力開発校附属宿泊施設等の基準生活費が算定されている場合及び入院患者の基準生活費が算定されている場合に限る。) (ウ)第3子以降の児童のうち、3歳以上の児童(月の初日に生まれた児童とする。)であって小学校修了前のもの(12歳に達する日以後の最初に3月31日までの間にある児童をいう。) |
(1)及び(2)に4,330円を加算 |
||||
障害者加算 |
身体に障害のある者(1級~3級) ※在宅者 |
1級~2級に該当する障害者 |
3級に該当する障害者 |
|||
26,810円 |
17,870円 |
|||||
母子加算 |
(1)在宅者 |
児童1人 |
児童2人 |
3人以上1人増すごとに 2,900円加算 |
||
18,800円 |
23,600円 |
|||||
(2)入院患者または社会福祉施設もしくは介護施設の入所者 |
児童1人 |
児童2人 |
3人以上1人増すごとに 770円加算 |
|||
19,350円 |
20,910円 |
|||||
(3)経過的加算額 |
3~5人以上の世帯 |
0歳~14歳 18歳~20歳未満 |
(1)及び(2)に3,330円加算 |
|||
1箇月以上入院する児童又は救護施設等から入院する児童 |
||||||
児童1人 |
(1)及び(2)に3,330円加算 |
|||||
児童2人 |
(1)及び(2)に3,330円加算 |
|||||
他の加算・ 一時扶助 |
在宅患者加算・放射線障害者加算・介護保険料加算・介護施設入所者加算(詳細は省略) |
※ 住所地の級地区分により基準額が定められているので、詳細は町村を管轄する保健所(健康福祉センター)生活保護担当課又は各市・区の福祉事務所にお問い合わせください。
生活に困窮する家庭の児童が、義務教育を受けるのに必要な扶助です。教育費の需要の実態に応じ、原則として金銭をもって支給します。
学校別 |
小学校等 |
中学校等 |
---|---|---|
基準額(月額) |
2,600円 |
5,100円 |
学級費等(月額) |
1,080円以内 |
1,000円以内 |
教材費 |
正規の教材として学校長又は教育委員会が指定するものの購入に必要な額 |
|
学校給食費 |
保護者が負担すべき給食費の額 |
|
通学のための交通費 |
通学に必要な最小限度の額 |
|
学習支援費(年間上限額) |
16,000円以内 |
59,800円以内 |
生活困窮者が、家賃、間代、地代等を支払う必要があるとき、及び補修、その他住宅を維持する必要があるとき行う扶助です。原則として金銭をもって支給します。
区分 |
家賃・間代・地代等の額(月額) |
補修費住宅維持費の額(年額) |
|
---|---|---|---|
基準額 |
1級地及び2級地 |
13,000円以内 |
128,000円以内 |
3級地 |
8,000円以内 |
(注)
生活困窮者が、怪我や病気で医療を必要とするとき行う扶助です。原則として現物給付(投薬、処置、手術、入院等の直接給付)をもって行います。
なお、この給付は生活保護法指定医療機関に委託して行いますが、場合によっては指定外医療機関でも給付を受けられます。
1 |
指定医療機関等において診療を受ける場合の費用 |
生活保護法第52条の規定による診療方針及び診療報酬に基づきその者の診療に必要な最小限度の額 |
---|---|---|
2 |
薬剤又は治療材料の購入費(1の費用に含まれる場合を除く。) |
25,000円以内の額 |
3 |
施術のための費用 |
都道府県知事又は政令指定都市若しくは中核市の長が施術者のそれぞれの組合と協定して定めた額以内の額 |
4 |
移送費 |
移送に必要な最小限度の額 |
要介護又は要支援と認定された生活困窮者に対し行う扶助です。原則として生活保護法指定介護機関に対し介護券を発行することにより現物給付をもって行います。
居宅介護、福祉用具、住宅改修又は施設介護に係る費用 |
生活保護法第54条の2第4項において準用する同法第52条の規定による介護の方針及び介護の報酬に基づきその者の介護サービスに必要な最小限度の額 |
|
2 |
移送費 |
移送に必要な最小限度の額 |
生活困窮者が出産をするとき行う扶助です。原則として金銭をもって支給します。
基準額〈令和5年10月1日以降〉(全級地)
基準額 |
311,000円以内 |
---|
病院、助産施設等において分べんする場合は、入院(8日以内の実入院日数)に要する必要最小限度の額を基準額に加算します。 衛生材料費を必要とする場合は、6,000円の範囲内の額を基準額に加算します。
生業に必要な資金、器具や資材を購入する費用、または技能を修得するための費用、就労のための支度費等を必要とするとき行う扶助です。原則として金銭をもって支給されます。
区分 |
基準額 |
||
---|---|---|---|
生業費 |
47,000円以内 |
||
技能習得費 |
技能習得費(高等学校等就学費を除く。) |
87,000円以内 |
|
高等学校等就学費 |
基本額(月額) |
5.300円 |
|
教材代 |
正規の授業で使用する教材の購入に必要な額 |
||
授業料(高等学校等就学支援金の支給に関する法律(平成22年法律第18号)第2条各号に掲げるものに在学する場合を除く。) |
高等学校等が所在する都道府県の条例に定める都道府県立の高等学校における額以内の額 |
||
入学料 |
高等学校等が所在する都道府県の条例に定める都道府県立の高等学校等における額以内の額。ただし、市町村立の高等学校等に通学する場合は、当該高等学校等が所在する市町村の条例に定める市町村立の高等学校等における額以内の額。 |
||
入学考査料 |
30,000円以内 |
||
通学のための交通費 |
通学に必要な最小限度の額 |
||
学習支援費(年間上限額) |
84,600円以内 |
||
就職支度費 |
33,000円以内 |
(注)生業費、技能習得費については、特別基準の認定も行われます。
生活困窮者が、葬祭を行う必要があるとき、行う扶助です。原則として金銭をもって支給します。
大・小人別 級地別 |
基準額/大人 |
基準額/小人 |
---|---|---|
1・2級地 |
212,000円以内 |
169,600円以内 |
3級地 |
185,500円以内 |
148,400円以内 |
被保護世帯に対して、より充実した生活を送っていただくために法律以外の援護措置を行っています。
種類 |
援護対象 |
内容 |
支給時期 |
---|---|---|---|
修学旅行支度金 |
小学校6年生(泊つき修学旅行) 中学校3年生(泊つき修学旅行) |
現金3,000円 現金5,000円 |
随時 |
出産費助成 |
被保護世帯の出産者 |
出産費不足の時 50,000円限度 |
随時 |
生活保護は国民の権利ですから、当然受けられる保護が正当な理由もなく受けられない場合は、不服の申立てができます。
不服の申立の対象となるものは主として次の処分です。
1 保護の適否、種類、程度、及び方法の決定に関する処分について
2 保護の変更、停止、又は廃止の決定に関する処分について
3 保護の申請却下に関する処分について
市又は区の福祉事務所長、あるいは保健所(健康福祉センター)長の保護決定に不服がある場合は、千葉県知事に対して不服の申立をすることができます。ただし、保護決定の内容については、市又は区の福祉事務所長、健康福祉センター長にお問い合わせ下さい。
千葉県知事宛ての不服申立(審査請求)書を作り、千葉県総務部審査情報課又は、各市又は区の福祉事務所、保健所(健康福祉センター)に提出してください。
千葉県総務部審査情報課
電話 043-223-2193
各市又は区の福祉事務所、保健所(健康福祉センター)
処分のあったことを知った日の翌日から3カ月以内(やむを得ない理由により期間内に請求できなかった場合を除きます)。
また、知事の裁決に不服のある場合は、厚生労働大臣に不服を申立てることができます。
身体上又は精神上に著しい障害があるため、自分一人では生活できない方を入所させて保護するところです。
名称 |
郵便番号 |
所在地 |
電話 |
---|---|---|---|
松風園 |
266-0007 |
千葉市緑区辺田町604 |
043(291)0150 |
救護施設盲養護老人ホーム猿田の丘なでしこ |
288-0855 |
銚子市猿田町440 |
0479(33)1385 |
厚生園 |
289-0345 |
香取市八本555-27 |
0478(82)5134 |
房総平和園 |
299-3223 |
大網白里市南横川1748-1 |
0475(72)0254 |
保護受給中の被保護世帯は、保護金品に対して税金がかかりませんし、地方税も非課税あるいは減免措置が講じられます。
また、心身障害者扶養年金の掛金や、国民年金の保険料は免除されます。そのほか、NHKの放送受信料の免除、居住する市町村によっては水道料金の免除などもあります。
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