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千葉県月例経済報告(平成15年9月)

1.「月例経済報告」総論（9月12日内閣府発表より）

我が国経済の基調判断

景気は、景気は、持ち直しに向けた動きがみられる。

• 設備投資は増加している。企業収益は改善が続いている。
• 輸出は持ち直しており、生産は横ばいとなっている。
• 個人消費は、おおむね横ばいで推移している。
• 雇用情勢は、依然として厳しいものの、持ち直しの動きがみられる。

先行きについては、企業部門が持ち直している中で、アメリカ経済等の回復に伴って、景気は持ち直すことが見込まれる。一方、今後の株価・長期金利や海外経済などの動向には留意する必要がある。

政策の基本的態度

政府は、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」の早期具体化により、構造改革の一層の強化を図る。

政府は、日本銀行と一体となって、金融・資本市場の安定及びデフレ克服を目指し、引き続き強力かつ総合的な取組を行う。

2.主要経済指標等でみた県内の経済情勢

大型小売店販売額（7月・店舗数調整後）

874億円で、5ヶ月連続で前年同月を下回った（3.9％減）。種類別にみると、百貨店で3.8％減少、スーパーで3.9％減と、ともに前年同月を下回っている。

新規自動車登録台数（8月）

12,795台と4ヶ月連続で前年同月を上回った（5.1％増）。車種別では、前月と変わらず引き続き貨物やバスの伸びが大きくなっており、普通乗用車も前年を上回る月が3ヶ月続いている。反対に、小型乗用車は前年を下回る状態が続いている。

新設住宅着工戸数（7月）

4,529戸で、前年同月比でみると0.1％増と、わずかだが3ヶ月ぶりに増加した。種類別では、分譲住宅（マンション・戸建）で前年を上回っている。

鉱工業生産指数（6月）

前月比では2.2％減、前年同月比では0.5％増となり、前年同月比は4ヶ月ぶりに前年を上回った。

有効求人倍率（7月）

0.54倍と4ヶ月連続で変わっていない。また、完全失業率については、3ヶ月連続で減少しており、全国平均に比べ低くなっている。

企業倒産件数

負債総額1千万円以上の企業倒産件数（8月）は42件、また負債総額は190億300万円で、倒産件数、負債総額ともに5ヶ月連続で前年同月を下回っている。

金融情勢（7月）

預金残高19兆3,365億円で、前年同月比で2.3％増となった。また、現金残高は2,041億円と、2ヶ月連続で前年同月を上回っている。貸出残高は10兆9,370億円で、引き続き前年を下回っている。

公共工事請負額（8月）

367億円で、前年同月に比べ2.4％減と3ヶ月連続で前年を下回っている。

県内中小企業の業況判断（8月分・千葉県中小企業団体中央会調査）

前月比、前年同月比ともに悪化している。特に、非製造業は前年同月と比べると、依然としてマイナス幅が大きくなっている。

以上のように、県内の経済情勢は、大型小売店販売額が依然として前年を下回る状態が続いているが、新規自動車登録台数は4ヶ月連続で前年同月を上回り、企業倒産件数も5ヶ月連続して減少がみられ、また、鉱工業生産指数も4ヶ月ぶりに前年同月比がプラスに転じるなど、景気は横ばいから持ち直しに向けた動きがみられる。