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更新日:令和5(2023)年7月4日

ページ番号:3604

2010年度(平成22年度)医薬品研究室学会発表

(1)いわゆる健康食品中から検出されたシルデナフィル構造類似体について

第47回全国衛生化学技術協議会

2010年11月、神戸市

髙橋市長、長谷川貴志、西條雅明、小倉誠、元木裕二、永田知子、若菜大悟1)、合田幸広1)

1)国立医薬品食品衛生研究所


近年、強壮強精作用を謳った「いわゆる健康食品」から勃起不全(ED)治療薬の有効成分やその構造類似体が検出されることがある。千葉県で実施している「無承認無許可医薬品取締事業及び違法ドラッグ対策事業」において試買した1製品からチオアイルデナフィルとともに、シルデナフィル構造類似体と思われる不明成分を検出した。そこで、その不明成分を単離・精製し、DART-TOF-MS分析及びNMR分析を行ったところ、その不明成分は国内では「いわゆる健康食品」から検出された事例がないメチソシルデナフィルであると判断された。

(2)千葉県における違法ドラッグ試験検査状況について

第49回千葉県公衆衛生学会

2011年2月、千葉市

髙橋市長、長谷川貴志、西條雅明、小倉誠、元木裕二


平成21年度に試買した84製品について試験検査したところ、2製品から指定薬物であるbk-MBDBが検出され、40製品から試買後に指定薬物に追加指定されたJWH-018、カンナビシクロヘキサノール、4-メチルメトカチノン、4-メトキシメトカチノン、JWH-073、JWH-200及びJWH-250を検出した。また、4製品から指定薬物の構造類似体である4-フルオロメトカチノンを検出した。

(3)コショウ含有健康食品中におけるピペリン含有量について

平成22年度地方衛生研究所全国協議会関東甲信静支部理化学研究部会研究会

2011年2月、横浜市

長谷川貴志、髙橋市長、西條雅明、小倉誠、元木裕二


コショウ中の成分であるピペリンは、シトクロムP450等の酵素を阻害する作用があり、一緒に摂取した医薬品等の作用を増強することが報告されている。いわゆる健康食品にはコショウ抽出物が用いられていることが多く、ピペリンを多量に含有した製品が流通している可能性が考えられることから、いわゆる健康食品中のピペリンの分析法を構築し、市販の健康食品中のピペリン含有量の実態調査を実施した。その結果、1錠(またはカプセル、包)当たりのピペリン含有量は0.21-17.1 mgであった。コショウを含有したいわゆる健康食品は数多く市販されており、今回調査した以外にも多量のピペリンを含有した製品が流通している可能性が考えられる。

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部千葉県衛生研究所医薬品・生活環境研究室

電話番号:043-266-6723

ファックス番号:043-265-5544

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