ひらく、めくる、めぐる-印刷博物館の美しい印刷
発表日:令和8年6月5日
県立美術館
県立美術館(千葉市)では、印刷博物館(東京都)収蔵のコレクションから、印刷物の美しさをテーマに印刷の歴史を多角的に探る企画展示を県内で初めて開催します。
印刷博物館のコレクションの中から、各時代・各地域において、思想家や文筆家、デザイナー、職人たちが当時の最先端技術を駆使して生み出した貴重な印刷物約120点を厳選してご紹介します。印刷物に秘められた文化的背景や技術に迫り、印刷がいかにして時代を映し、文化を形作ってきたのか、その深い世界を展観します。
千葉での開催にあたり、印刷博物館を運営するTOPPANの前身、凸版印刷初代社長・河合 辰太郎(かわい たつたろう)(1862-1952)と親交のあった千葉県ゆかりの画家・浅井 忠(あさい ちゅう)(1856-1907)が手掛けた《甲辰 明治三十七年 暦》をはじめ、千葉の風土にちなみ、広く海や船にまつわる作品も展示されます。
開催期間
令和8(2026)年6月27日 (土曜日)
から令和8(2026)年9月6日 (日曜日)
開館時間:午前9時から午後4時30分(入場は午後4時まで)
※金曜日・土曜日及び7月19日(日曜日)は午後7時30分まで延長(入場は午後7時まで)
休館日:月曜日(ただし7月20日(月曜日・祝日)は開館)、7月21日(火曜日)
開催場所
| 名称 |
千葉県立美術館 |
| 住所 |
千葉県千葉市中央区中央港1-10-1 |
| 電話 |
043-242-8311 |
| ホームページ |
県立美術館ホームページ |
内容

フィリップ・ピグーシェ 印刷、シモン・ヴォストル 出版『時禱書』1502年頃、印刷博物館蔵

浅井 忠《甲辰 明治三十七年 暦》1904年、印刷博物館蔵

ジェフリー・チョーサー 著『チョーサー著作集』1896年、印刷博物館蔵
展示概要
西洋の印刷-知のひろがり、美の極み
ヨハネス・グーテンベルクによる活版印刷の発明は、ヨーロッパの社会に大きな変革をもたらしました。宗教や科学、哲学、政治に関する書物が生まれ、知識や情報は一部の支配階級だけでなく、より多くの人々に広がっていきました。印刷技術の普及は、宗教改革を加速させるなど、歴史の流れを大きく変えたのです。本章では、宗教や学問の世界を多くの人々と分かち合うためのメディアとして、印刷が果たした役割に注目します。
ヤン・モレトゥス1世 印行『ローマ・ミサ聖歌集』1599年、印刷博物館蔵
日本の印刷-文学の世界、技の粋
日本における印刷は、《百万塔陀羅尼(ひゃくまんとうだらに)》の登場から、平安時代、室町時代を経て江戸時代に花開きました。手書きで複製する写本は非常に高価なため、一般大衆が手に入れることは難しいものでした。しかし、江戸時代になり印刷技術が広がると、物語や学問などの様々なジャンルで、一般向けの印刷物が広く流通するようになります。さらに、幕末、明治期には西洋式印刷術の導入により印刷技術が大きく飛躍しました。本章では、日本の印刷の歴史を語るうえで欠かせない代表的な印刷物を紹介します。

《百万塔陀羅尼(相輪)》764-770年、印刷博物館蔵

滝沢 馬琴 著、柳川 重信 他 画『南総里見八犬伝』1814-42年、印刷博物館蔵
デザインと印刷-広がる視覚、新しい形
印刷博物館のコレクションを「デザイン」という視点で捉えなおします。19世紀以降、ヨーロッパで長らく主流だった活版印刷に代わる新しい技術が台頭しました。これにより、より効率的に大量印刷が可能となり、石版印刷を用いた繊細で美しいポスターも生まれました。国内外で、華やかな色彩や優れたデザインのポスターが次々と制作され、印刷物の表現は大きく広がっていきます。本章では、地図、ポスター、ちりめん本を含む書籍まで、多彩なデザインの魅力を楽しめる印刷物をご紹介します。

杉浦 非水 画『非水百花譜』1929-34年、印刷博物館蔵

アルフォンス・ミュシャ《LORENZACCIO》1896年、印刷博物館蔵
体験型展示 デジタルインスタレーション「ページの中を歩く」
スクリーンに映し出された選りすぐりの一場面を、自由に歩きながら鑑賞できるデジタルインスタレーションです。本の世界をめぐるような感覚で、ディテールや色彩、印刷技術の美しさを間近に体感いただけます。
コレクション関連展示
「浅井忠―印刷物とデザインの仕事」
洋画家として知られる千葉県ゆかりの画家・浅井忠ですが、実は教科書や雑誌、書籍などの印刷物にも携わり、さらにアール・ヌーヴォーの影響を受けて多くのデザインも手がけていました。本展の開催にあたり当館コレクションから、浅井忠が関わった印刷物やデザインにまつわる作品をご紹介します。
浅井 忠《図案草稿「本装丁」》千葉県立美術館蔵
関連イベント
講演会「印刷博物館コレクションからみる印刷の歴史」
印刷博物館の学芸員 式 洋子(しき ようこ)氏を講師にお迎えし、展示中の印刷博物館コレクションを中心に、各時代・各地域の印刷の歴史についてご紹介いただきます。

講演会会場風景
講師 式 洋子(印刷博物館 学芸員)
日時 7月11日(土曜日)午後2時から3時30分
会場 当館講堂
参加料 無料
定員 180名
申込方法 6月27日(土曜日)午前10時から申込専用フォーム
で受付 ※定員に達し次第受付終了
担当学芸員によるギャラリートーク
展覧会の内容や魅力について、担当学芸員がわかりやすく解説します。

ギャラリートーク風景
日時 7月10日(金曜日)、8月7日(金曜日) 午後6時から午後6時40分(予定)
7月25日(土曜日)、8月22日(土曜日)、9月5日(土曜日) 午後2時から午後2時40分(予定)
参加料 無料(要入場券)
重ね捺しスタンプラリー
印刷工程に注目した重ね捺しスタンプラリーを実施!県立美術館と千葉みなと周辺施設2カ所を巡り、3つの版(スタンプ)を重ねて一枚の絵を完成させます。展覧会と千葉みなとの夏をもっと楽しむプログラムです。
スタンプ設置場所 ケーズハーバー1階(千葉市中央区中央港1-20-1ケーズハーバー)
千葉ポートタワー1階(千葉市中央区中央港1丁目千葉ポートパーク内)
当館エントランス
参加費 無料
「ひらく、めくる、めぐる-印刷博物館の美しい印刷」×「ぐるぐる?アート夏やすみ2026」
アーティスト・ワークショップ「アイロンビーズで作ろう! 浅井忠のデザイン」
子どもが主役の夏を楽しむ当館イベント「ぐるぐる?アート夏やすみ2026」とのコラボ企画として、子どもたちが美術と展覧会をより楽しめるアーティスト・ワークショップを開催します。
講師に、アイロンビーズでインターネット上に溢れる様々なデジタルイメージを表現するアーティスト、沼田 侑香(ぬまた ゆか)氏を招き、浅井 忠が描いた図案をもとにアイロンビーズを使って作品を制作します。(協力:株式会社カワダ)

アーティスト・ワークショップ 制作イメージ
講師 沼田 侑香(アーティスト)
日時 8月2日(日曜日)午後1時から午後3時
場所 当館第2アトリエ
対象 小学生(小学1年生から3年生は保護者同伴必須)
参加料 500円
定員 15名
申込方法 7月4日(土曜日)午前10時から
申込専用フォーム
で受付 ※定員に達し次第受付終了
SUMMER JAZZ IMPROVISATION CONCERT
ジャズコンサートを開催します。展示作品から触発された、プロミュージシャンによる即興的な音の芸術をお楽しみください。
出演者 池澤 龍作(いけざわ りゅうさく)(Drums, Objects)、藤原 大輔(ふじわら だいすけ)(Tenor Saxophone, Flute)、市野 元彦(いちの もとひこ)(Guitar, Effect)
日時 7月26日(日曜日)
- 午後1時30分から午後2時20分
- 午後2時40分から午後3時30分
会場 当館第7展示室
参加料 無料
定員 200名(うち、椅子席100名)
申込方法 当日受付、先着順(午前9時から、総合受付にて整理券をお配りします)
ぐるぐる?アート縁日-ARTと本をめぐる夏
昨年、県立美術館で開催され大盛況に終わった「満月夏まつり」に続き、今年も当館で夏まつりを開催!千葉県内のお店が集まり、美味しい食べ物や雑貨等を販売。「ひらく、めくる、めぐる-印刷博物館の美しい印刷」に合わせて、古本やZINEのお店も集合します。

昨年度「満月夏まつり」会場風景
日時 8月22日(土曜日)正午から午後7時30分 ※雨天の場合は8月29日(土曜日)に延期
会場 当館第7展示室前及びみちのにわ
入場料 無料
その他、常設ワークショップやフォトスポット(不定期開催)など、展覧会や県立美術館をもっと楽しむための企画を準備しております。詳細及び最新情報は、当館ホームページ
でご確認ください。
費用
入場料:一般1000円、高校・大学生500円
※夜間開館日の午後4時30分以降に入館する場合、一般800円、高校・大学生400円
※中学生以下、65歳以上、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください
報道発表用記事