深海の謎を解き明かす革新的な手法の開発 深海頭足類の多様性評価に新たな扉
                                                                                            発表日:令和7年4月30日
 県立中央博物館
 
 
  
   
   
     県立中央博物館 駒井智幸(こまいともゆき) 地域連携課長兼研究課長と宮正樹(みやまさき) 前主任上席研究員が参加した神戸大学大学院人間発達環境学研究科の邬倩倩(うせいせい) ※ 学術研究員と源利文(みなもととしふみ) 教授を中心とした共同研究グループは、水中に放出された生物由来の微量なDNA「環境DNA」を解析することで、頭足類(主にイカやタコの仲間を含む生物群)の存在を迅速かつ効率的に検出する技術を確立しました。 
   
 
   
     これにより、北西太平洋の水深200から2,000メートルの深海域から、ダンゴイカのような小型種からダイオウイカのような超巨大な種まで多様な頭足類のDNAの検出に成功しました。知られざる深海の生態系を理解する新たな手段として、今後さらに発展することが期待されます。 
   
 
   
     本研究成果は2025年4月15日に、国際学術誌「Marine Environmental Research」に掲載されました。 
   
 
   
     ※「邬」の字については、閲覧環境により異なる字体で表示される場合があります(正しくは「烏」の簡体字におおざと)。また、「倩」の字は正しくは人偏に「青」。 
   
 
    
   
  
研究者
 
 
 駒井 智幸(こまい ともゆき)県立中央博物館 地域連携課長兼研究課長
 
  
  宮 正樹(みや まさき)県立中央博物館 前主任上席研究員(令和7年3月末に退職)
 
   
  
掲載誌・論文タイトル
 
 
 掲載誌 『Marine Environmental Research(208、107094)』
 論文タイトル Development of universal PCR primers for the environmental DNA metabarcoding of cephalopod (Mollusca) diversity.
 リンク先 (英文ページ)
(英文ページ)
 
  
当館職員の役割
 
 
  駒井 採水実験の手法確立、現場での深層水採水、分析用サンプル作成、論文原稿の執筆、審査対応。 
 
 
  宮 論文原稿全体の執筆・審査対応。 
 
 
  
 
 発表内容の詳細・本件に関する問い合わせ先
 
 発表内容の詳細・本件に関する問い合わせ先は、神戸大学ほかの共同発表資料をご確認ください。
 
 共同発表資料(PDF:1,441.1KB)
 
 神戸大学ホームページ
 
 大阪市立自然史博物館ホームページ
 
 深層水採水と分析用サンプル作成の様子(駒井智幸撮影)
 
  
  調査で利用した研究船「かいめい」(JAMSTEC)。 
 
 
  
  深層水の採水に使う機材(CTD)。船から海に吊り下ろす。 
 
 
  
  CTDに搭載されたニスキン採水器から海水を一時保存用のバッグに移す様子。 
 
 
  
  深層水を濾過するポンプ機器。 
 
 
 
                  
                                          
                                                          
  
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