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更新日:令和5(2023)年11月30日

ページ番号:404830

障害を個性に(令和2年度心の輪を広げる体験作文入賞作品)

障害を個性に

中学生区分

社会福祉法人千葉県身体障害者福祉協会理事長賞

白子町立白子中学校1年

片岡 愛加里(かたおか あかり)

 

この世界には、障害をもつ方がいます。私は障害と言うより、個性という言い方の方がしっくりします。

人は、大なり小なり必ず人に助けられて生きていると思います。例えば私は、遠くへ行きたい時に車を運転して行くことができません。父は、その車が壊れても、修理することができません。母は、かけているメガネを作ることはできません。できないことをできる人がサポートする。社会は、様々な個性をもっている人から成り立ちます。

あたり前にできる人を健常者。

あたり前にできない人は障害者と言われます。視力が悪く眼鏡をかけている人を障害者と表現する人に私は会ったことがありません。障という漢字の意味を調べてみると、間に立ちふさがってじゃまになる。じゃまする。害という漢字は、傷つける、そこなう、悪い状態にすると書かれていました。

確かに、障害者はあることに対してあたり前にできないからそう呼ばれるのです。ですが、あたり前にできないでいる人に誰かが支援して、あたり前にできる人に近づくようにすることはできます。こう考えてみると、もう障害者とは言えません。その人の個性となるのです。

実は、私もそのあたり前ではないとされる障害を持って生まれました。病名は「先天性こつずい不全」と言います。分かりやすく説明すると、こつずいに問題がありうまく血液を作れないのです。体の内部障害です。普段の生活の中では、あまりケガをしてはいけませんでした。入院中「隔離」された十〇人程が入院している病棟の中では、一般的な非日常が日常でした。例えば、毎日血液を取ったり、副作用でかみが抜けてしまったりなどです。そして小学四年生の時にこつずい移植をしました。私は、あたり前のことができない障害をもって生まれましたが、医師や看護師の方のお世話になり、家族や仲間が支えてくれたおかげで今では普通の生活を送る事ができています。もはや、私の個性なのです。

この先の未来、どう科学が進歩するか分からないですが、ハンデを持って生まれてくる人は一定数いると思います。将来看護師を目指そうと思います。その理由は、この障害を通して、お世話になった看護師さんを見て、その仕事のすばらしさを知ることができたからです。お年寄りの方々をふくめ、障害を持った方にもっとみんながあたり前のように受け入れられる社会になれば、すべての人が暮らしやすく、優しい思いやりにあふれた世の中になっていくと私は信じています。障害はみんなの努力によって個性に変わるのです。私もその一翼を担うことを頭に置き生きてゆきたいです。

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部障害者福祉推進課共生社会推進室

電話番号:043-223-2338

ファックス番号:043-221-3977

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