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更新日:令和6(2024)年3月14日

ページ番号:8453

花植木研究室 Ornamental Plants and Landscaping Laboratory

研究の基本方向

花植木研究室では鉢花類や植木、観葉植物を研究対象としており、鉢花類の安定生産技術や低コスト化、緑花木類の繁殖技術、植木類の海外輸出に対応するための技術、イヌマキ類の育種など、生産現場からの要望に応えられる技術開発を目指して試験研究に取り組んでいます。

重点研究課題

  • ポットカーネーションの開花予測・調整技術の開発
  • 鉢物、花壇苗類の夏季異常高温対策技術の確立

  • SDG'Sに配慮した新たな鉢物用培養土の開発
  • アカシア等難発根性樹種の挿し木増殖技術の確立
  • 輸出用イヌマキの根洗い技術の確立
  • イヌマキ新品種の育成

現在の主な取組

ポットカーネーションの開花予測・調整技術の開発

ポットカーネーションは、千葉県の主要鉢花品目の一つであり、5月第2日曜日の「母の日」の出荷を目標に生産されています。目標出荷日が年により異なること、近年の異常気象により栽培期間中の気象の年次変動が大きくなっていることなどから、安定した出荷がとても難しくなっています。生産者は、その年の気象と生育状況に応じて暖房温度や昼温管理を経験により調整することで開花をコントロールしています。そこで、基準となる品種について、その年の気温や日照条件、暖房管理温度が開花、品質に及ぼす影響を明らかにするとともに、開花を予測するシステムの開発に取り組んでいます。

ポットカーネーションの花  

[写真]ポットカーネーションの開花期の様子

 

SDG’Sに配慮した新たな鉢物用培養土の開発

鉢物用の培養土多くは、鉱物由来の赤土など資材が使われているため、重くなることや観賞後にごみとして捨てられない自治体が多いなど、鉢花の消費拡大の妨げとなっています。そこで、ギフト需要が多く、室内で観賞されることの多いシクラメンなどの鉢物について、SDG‘Sに配慮した木質系資材などを活用し、有機質資材のみで構成され、生産現場でも活用可能な低コストで軽量、焼却可能な新たな培養土を開発するとともに、安定生産するための栽培管理技術の確立に取り組んでいます。

シクラメンの花

[写真] 焼却可能な培養土を用いて生育させたシクラメンの草姿
(左 慣行土、右 焼却可能培養土)

 

輸出用イヌマキの根洗い技術の確立

欧米諸国における日本庭園ブームにより造形樹の輸出が急増しています。イヌマキの輸出維持拡大対策として根洗い後養生せず根部に水苔を充填して輸出する方法が考えられています。しかし、根洗いに伴う根傷み、落葉枯死、活着不良等樹勢の衰退や商品性の低下が問題となっています。そこで、根洗い後の樹勢の衰退を抑制できる輸出用イヌマキの根洗い技術の確立に取り組んでいます。

輸出用植木の現地での根洗い作業の様子

[写真]輸出用植木の現地での根洗い作業の様子。線虫を除去するため、植木の土壌を丁寧に洗い流します。

 

イヌマキ新品種の育成

植木の幅広い生産振興や消費者ニーズの多様化に対応するため、新梢が赤や黄色に発色する系統や斑入り系統など観賞性が高く安定生産可能なイヌマキの優良品種の育成に取り組んでいます。

イヌマキ品種「紅くじゃく」

[写真]イヌマキ品種「紅くじゃく」。春と秋に新梢が伸びる際、濃赤色になります

 

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お問い合わせ

所属課室:農林水産部農林総合研究センター花植木研究室

電話番号:043-291-0151

ファックス番号:043-291-5319

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