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更新日:令和2(2020)年3月5日

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07江戸前(えどまえ)の干潟と京葉工業地帯

東京湾の恵み今昔

江戸前の海

 江戸前というと、古くは多摩川から旧江戸川の範囲まさに江戸城から眺められる海域を指したそうですが、今では横須賀市観音崎と千葉県富津岬を結んだ内側、いわゆる東京内湾を指すそうです。

 この穏やかで波静かな江戸前の海は、全国でも有数の浅海の漁場で、海苔養殖業やアサリ漁業のほか、スズキ、カレイ、コノシロを対象に底曳網(そこびきあみ)やまき網漁業が行われていて、その漁業総生産量は県内の15%(平成16年度)を占めています。

京葉工業地帯

 一方、沿岸の浦安市から富津市に至る76kmの海岸線は、約12,000haが埋め立てられ、京葉工業地帯として高度経済成長の要として発展してきました。特に千葉市から市原・袖ケ浦市の一帯は化学、鉄鋼、石油など日本最大規模の素材・エネルギーの供給地となっています。

 京葉工業地帯を眼下に望む市原市椎津の台地上に、椎津茶ノ木遺跡(しいづちゃやのきいせき)があります。ここは古墳時代の集落跡ですが、貝塚に残された魚骨の分析では、マダイ、クロダイ、フグ、コノシロ、マアジ、ヒラメ、コチなどが確認されたほか、竪穴住居跡(たてあなじゅうきょあと)からは魚網に使われた様々な土錘(どすい)が発見されています。現在の魚網でも魚種に応じた錘が使用されていますが、大型管状土錘(おおがたかんじょうどすい)(重さ300gほど)は地引漁など曳網に、小型で細長い管状土錘(重さ4gほど)はダツ網という小型の刺網(さしあみ)のものに類似していて、古代から豊かな海の恵みを受けてきたといえましょう。

江戸前の干潟

 海岸部の埋め立て、工業地帯の発展で一旦は環境の変化が見られた遠浅の海岸部には、三番瀬(さんばんせ)・盤洲干潟(ばんづひがた)・富津干潟の干潟が残り、様々な生物の生息地となっています。三番瀬では再生計画が提示され、海と陸との連続性の回復・生物種や環境の多様性の回復など人と自然とのつながりを目指す動きが始まっています。

 江戸前の海と干潟をめぐるの回復・保全・共生は、現在に生きる我々に課された重要な使命であり、次代に伝えるにふさわしいものであると思います。

上空から見た京葉工業地帯

木更津市金田海岸の干潟

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