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更新日:令和5(2023)年7月6日

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「ちば遺産」100選(4)香取の海と水郷、香取神宮・社叢林のゾーン

1.佐原の山車(だし)行事(香取市;国指定) 伝統文化

佐原の山車行事佐原の町は小野川を挟んで本宿と新宿に分かれており、それぞれ鎮守の祭礼で、各町内が大人形を飾った豪華な山車を曳き廻す。本宿では7月の八坂神社の祭礼、新宿では10月の諏訪神社祭礼にあたり、各町内の山車には芸座連(げざれん)が乗り、佐原囃子の調べにのって勇壮に引き回される。要所で手踊りや、曳き廻しの技術を競う「曲曳き」なども行われる。

2.香取神宮の神幸祭(じんこうさい)とおらんだ楽隊(香取市;県指定) 伝統文化

香取神宮の神幸祭とおらんだ楽隊香取神宮の祭事のなかでも最も重要なものは4月14日の例祭で、翌日の15日、神幸祭が行われる。祭典に先立ち、境内でオランダ楽隊の演奏などが行われる。また12年に1度、午年に行われる式年神幸祭は、香取の神を乗せた御座船(ござぶね)が津宮(つのみや)から利根川をのぼり、対岸の牛ヶ鼻で鹿島の神と出会う行事で、約3000名の供奉者(ぐぶしゃ)が約4kmの大行列を組み一大絵巻を繰り広げ、おらんだ楽隊は御座船を先導する。

また11月30日に行われる大饗祭は、巻行器(まきほかい)という真薦(まこも)で編んだ器にご飯を盛ったものや、鴨が羽を広げた様を模した鴨の羽盛・鮭の身を高く盛りつけた鮭の鳥羽盛などを神前に供える大変珍しい神事で、お供えを準備する神饌殿に巻行器を運ぶときに、おらんだ楽隊が従う。

「おらんだ」とは幕末から明治初期に洋楽を取り入れたことに由来し、行進曲風の「なみあし」「はやあし」「かけあし」「がいせん」が伝承されている。

3.武術 天真正伝(てんしんしょうでん)香取神道流(香取市・成田市・酒々井町) 伝統文化

武術天真正伝香取神道流室町時代に形成され、その後の多くの流派に影響を与えた、わが国最古の権威ある流儀。開祖は香取・鹿島の両神より剣術の極意を授かったと伝えられ、太刀術・居合抜刀術・棒術・槍術・薙刀(なぎなた)術・柔術・手裏剣(しゅりけん)術から忍術・築城術・軍配法など兵法全般を伝えている。

4.笹川の神楽(東庄町;県指定) 伝統文化

笹川の神楽以前は4月5日、現在は4月の第一土曜日に行われる諏訪神社の春の例祭で演じられ、神楽の上演は笹川地区7区が年番で担当する。建久2年(1191)に千葉成胤(ちばしげたね)が武運長久を祈願して奉納したのが始まりと伝えられ、「天狗の舞」「三宝荒神(さんぼうこうじん)」「天児屋根命(あめのこやねのみこと)」など16の演目が舞われる。神楽の間には女子が大人の肩車で進む「神子舞」が行われる。

5.香取神宮の本殿と楼門(香取市;国指定) 文化遺産

香取神宮の本殿と楼門香取神宮は、経津主大神(ふつぬしのおおかみ)を祭り、古代以来、東国の守り神・武神としての信仰を集めてきた神社で、平安時代の末頃には下総国の一宮となっている。その本殿は、室町時代以前は、伊勢神宮と同様、20年に一度の建て替えが行われてきたが、現在のものは元禄13年(1700)に造営されたもので、黒漆塗りに極彩色が加えられた華麗な桃山様式を伝えている。楼門も元禄13年に造営され、建物全体の朱塗りが鮮やである。

6.香取神宮の海獣葡萄鏡(香取市;国宝) 文化遺産

香取神宮の海獣葡萄鏡唐で製作された直径29.5cmの白銅製の鏡である。鏡面の裏には、中央に海獣(かいじゅう)、それを取り巻く蝶・蟷螂(かまきり)・蜻蛉(とんぼ)に葡萄唐草文(ぶどうからくさもん)をあしらい、その外側に孔雀・鴛鴦(おしどり)・鳳凰(ほうおう)・鶏の鳥類を規則正しく配置している。同じ型で製作された鏡が正倉院御物(しょうそういんぎょぶつ)にもあり、古代以来の武神として崇められてきた香取の神の権威の高さを物語る。本県唯一の国宝の工芸品。

7.良文貝塚の香炉形顔面付土器(香取市;県指定) 文化遺産

良文貝塚の香炉形顔面付土器本県第一号の国史跡である良文(よしぶみ)貝塚から、昭和4年に発掘された。高さ16cm、最大横幅14.3cmの大きさがあり、正面に目、鼻、口、耳が表された顔がある。その形から香炉(お香をたく道具)形と呼ばれているが、用途ははっきりしていない。約3500年前の縄文人の想いを感じさせる珍しい土器である。

8.城山(じょうやま)一号古墳の出土品(香取市;県指定) 文化遺産

城山一号古墳の出土品全長68mの前方後円墳から出土した埴輪と横穴式石室の副葬品一式を含む。埴輪には複数の形姿の人物と形象埴輪がある。副葬品には、太刀や馬具、耳飾りなどの武器や装飾品を含む。特に中国で製作された三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)は見事で、当時の下海上(しもつうなかみ)地方をめぐる豪族の勢力をうかがうことができる。

9.伊能忠敬旧宅と遺品(香取市;国指定) 文化遺産

伊能忠敬旧宅と遺品伊能忠敬(1745~1818)は、隠居後に天文学・測量学を学び、今日でもその正確さを確認できる日本全国の地図を初めて作成した。佐原の町並みに残る旧宅は、正門と店舗、これに続く平屋の建物および土蔵からなる。遺品には、忠敬が測量して作った伊能図、測量日記や道具、忠敬並びにその孫・忠誨(ただのり)の蔵書などがある。忠敬の偉業の概要や、遺品の一部は伊能忠敬記念館で見学できる。

10.府馬の大クス(香取市;国指定) 自然遺産

府馬の大クス長らくクスノキと思われていたが、正確にはタブノキである。樹高は約16m、根回り約28mで、根は隆起し、幹も凹凸が多く、神秘的な雰囲気をもっている。樹齢は1300~1500年ともいわれ、地域の人々から愛され、大切に守られている。

11.香取神宮の森(香取市;県指定) 自然遺産

香取神宮の森香取神宮の境内に残された社叢林で、古くから信仰の場として環境が守られてきたため、幹の太さが3mを超すスギの巨木が多数存在し、イヌマキ、モミ、クロマツの大木も見られる。高木層はスギが中心で、亜高木層から低木層には、スダジイ、サカキ、ヤブツバキ、タブノキ等の常緑広葉樹が多く見られる。スギの老樹林としては県内有数で、学術的にも貴重な例である。

12.神崎森・神崎の大クス(神崎町;神崎の大クス:国指定、神崎森:県指定) 自然遺産

神崎森・神崎の大クス神崎神社の社叢林で、シイ、カシが主体となり、タブ林の要素ももった常緑広葉樹林。ムクノキ、ケヤキといった落葉広葉樹も多く見られ、北総台地の特徴をよく示している。国指定天然記念物「神崎の大クス」は社殿右脇にあり、幹は明治40年(1907)の火災で焼失したため地上から7mのところで切断されているが、その周囲を根本からでた5本の幹が取り巻いている。ナンジャモンジャの樹として知られる。

お問い合わせ

所属課室:教育振興部文化財課指定文化財班

電話番号:043-223-4082

ファックス番号:043-221-8126

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