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更新日:平成29(2017)年4月28日

予防接種と関連情報案内

赤ちゃんと感染予防:こどもの免疫力は弱いのです

誕生した赤ちゃんは、胎内で母親から感染症への抵抗力、すなわち「免疫」を受け取っています。それは血液検査で免疫抗体として測ることができます。
下のグラフにIgG(免疫グロブリンG)という免疫抗体の数値の推移を示しました。出生後、母親から貰ったIgGはどんどん減って、生後9ヶ月頃には無くなってしまうのです。赤ちゃんの身体も、出生後すぐから免疫抗体を作り始めていますが、大人ほどの免疫力はまだありません。1歳頃でやっと成人IgGの60%程度(グラフの緑色破線)の量です。感染に抗する力は2歳頃まで低く、6歳くらいでだいぶ大人に近づくとされています。
乳児期から、定期予防接種がはじまるのは、抵抗力が低い時期にワクチン接種をして、病気を防ぐ助けとするためです。

出生後の免疫

 

「はしか(麻疹)」でみる感染症流行の怖さ、そして、その撲滅へ

ここでは、日本でも古くから猛威をふるってきた感染症である「はしか(麻疹)」を例にとって、江戸時代の大流行、予防接種が始まった後でもおこった現代の「流行」、そして、WHO(世界保健機構)の目指すはしかの撲滅運動について見ていきます。

それをとおして、予防接種の重要性についておわかりいただけるかと思います。

感染症流行の歴史・・・江戸時代のはしか(麻疹)の大流行の例

江戸時代錦絵麻疹

予防接種のなかった江戸時代のことです。はしか(麻疹)は20〜40年周期で大流行していました。大人も子どもも皆感染して、多くの人が命を落とし、怖れられていました。はしかに免疫のない人々が次々と病気にかかり、大流行がおこります。

その結果、生き残った人たちには”集団免疫”が成立して、大流行は終息します。つまり、免疫ができて感染しない人達が増えると、大規模な流行を防ぐことができるようになるのです。
しかし、その後、時が移ろい麻疹の免疫のない世代が増えてくると、集団免疫も衰えて、再び新たな大流行が起こったのです。

幕末の文久2年(1862年)2月長崎港の西洋船で発生したはしか(麻疹)が、京都、大阪へと広まり、4月には江戸でも中国地方へ旅から戻った僧侶が発症して広まっています。文久2年の夏には、錦絵に多数の「麻疹」を絵柄にした作品が多くあります。これはそのひとつで、歌川芳藤の『麻疹送り出しの図』です。

現代の麻疹の流行は?!

1978年に麻疹の定期予防接種が始まりまして、麻疹の流行は減ってきました。
しかし、ひとりひとりの麻疹の免疫力は徐々に落ちてしまいます。麻疹の流行があると症状の出ない感染(不顕性感染)によって、免疫力が増強されるというブースター効果がおこりますが、流行そのものが減ると免疫の増強の機会も減ってしまいます。そのために集団免疫力も低下してしまいした。

その結果、2007年に若年者で麻疹が流行したのです。
2007年の4月1日〜7月21日の間に、大学の休校83校、高校の休校73校、中学の休校27校、小学校の休校18校(そのうち9校は千葉県内)に及びました。

地球から麻疹を消す

世界保健機構WHOでは、麻疹の排除を目標としています
1歳児の麻疹ワクチン接種率がその達成の指標になっています。2002年に南北アメリカ大陸では麻疹排除を達成しました。アジアでも2014年に韓国、モンゴル、オーストラリア、マカオなどが麻疹排除状態となりました。

日本でも麻疹患者数は激減しており、かつて国内で流行した麻疹ウイルスを起源とした発生はほぼないと言われています。日本でも2015年3月27日に麻疹排除状態にあるとWHO・西太平洋事務所より認定されました。(駒瀬勝啓、日本の麻疹の状況と麻疹排除の進捗2015)
アジア諸国では、まだ、麻疹患者の多い国もあります。輸入麻疹です。
また逆に、日本人感染者が排除状態の国に入国しようとして、感染が発覚して感染症の輸出と騒がれたこともありました。

WHOでは、2015年末までに麻しんの死亡者を2000年の水準に比べて、少なくとも95%減少することを目標としています。

麻疹の予防には第1期、第2期の予防接種率を95%以上とすることが重要です。

ワクチンの接種は、こども達ひとりひとりの感染症を予防します。もし、感染したとしても、症状が軽くなります。そして、多くのこどもたちが接種を受けることで、周りのひとにうつさないためことにもなるのです。

予防接種センターについて

千葉県こども病院は、千葉県指定の予防接種センターです。
予防接種を行う上で注意が必要な方の予防接種の相談と実施、予防接種に関する知識や情報の提供等を行っています。

予防接種要注意者相談窓口


「予防接種要注意者」とは
心臓血管系疾患、腎臓、肝臓、血液及び発育障害など基礎疾患のある方、
予防接種後2日以内に熱や発疹などのアレルギー症状を呈したことがある方、
以前の予防接種で副反応等を呈した方、けいれんの既往や、免疫不全の診断がなされている方、
近親者に免疫不全のある方をいいます。

注意して予防接種を行う必要があります。

こども病院では、要注意者、医療機関に対する医療相談を行っています。
電話:043-292-2111(千葉県こども病院)月・火・木・金(9時30分~15時00分)

また、要注意者の方で近医での予防接種が困難な場合、予防接種センターで定期予防接種を受けることもできます。
定期予防接種はお住まいの市町村での接種が原則となっております。
千葉県こども病院は千葉市にありますので、千葉市以外の住所の患者さまがこども院で定期予防接種をするは、下記の”相互乗り入れ”制度を使う必要があります。ご確認くださいますようお願いします。

 

千葉県内定期予防接種相互乗り入れ

千葉県民の方が、やむを得ない事情で、住んでいる市町村以外で定期予防接種を受ける場合について説明した千葉県のホームページ。

こども病院で手術を受ける患者さま向け情報

入院申し込みの際にご案内していますが、ご家族からよくいただく質問として、

手術前はいつまで予防接種を受けられるか、また、手術後はいつから受けられるか。
というのがあります。

「手術前後のワクチン接種について」
のページにまとめてあります。

 

予防接種の理解を深める関連情報リンク


予防接種の案内、実施方法などの情報外部サイトへのリンク:千葉市の予防接種の案内です。


国立感染症研究所「感染症情報センター」外部サイトへのリンク国立感染症研究所の予防接種情報のページです。


ワクチンで予防できる病気の情報サイトKnow★VPD外部サイトへのリンク

薗部友良医師(日赤医療センター元小児科部長、千葉大学医学部卒)が理事長を務めるNPO法人VPDを知って子どもを守ろうの会のホームページ。ワクチンで防げる病気”VPD”について説明があります。

一般社団法人日本ワクチン産業協会外部サイトへのリンク

「よぼうせっしゅのはなし」・・・一般向けです
その他は予防接種従事者向けの詳しいQ&Aです