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更新日:令和7(2025)年4月18日

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令和7年4月臨時千葉県議会の知事あいさつ

令和7年4月臨時県議会に際し、知事就任のご挨拶を申し上げます。

 

先の知事選挙において、多くの県民の皆さまからの負託を受け、引き続き2期目の県政を担うことになりました。誠に光栄に存じますとともに、県民の皆さまから寄せられた期待と、私に課せられた使命、責任の重さをあらためて実感し、身の引き締まる思いでございます。

 

千葉県にとって、これからの4年間は、圏央道の全線開通や成田空港の拡張事業の進展など、大きな飛躍が期待されます。本県の拠点性が高まっていく絶好の機会を、県内全体の活性化につなげていくため、広い視野に立って、戦略的に取り組んでまいります。

 

一方で、日本全体を覆う人手不足や、少子・超高齢化がさらに進むなど、課題が山積していることも事実です。県民一人ひとりの命と、暮らしを見つめる細やかなまなざしを持って、次の4年も、初心を忘れず、全力で県政に取り組んでまいります。

 

私は今回の選挙において、新たに、今後の政策として8つのビジョンを県民の皆さまにお示ししました。これまで、職員や関係者の皆様とともに練り上げてきた各分野の施策を、現場で尽力頂いている方々との対話も重ねながら、さらに前進させていきます。

 

まず、ビジョン1として、豊富な危機管理経験を生かした防災・防犯です。

これまでの災害対応では、発災前の段階から、災害対策本部の設置や、現地へのリエゾン派遣など、常に先を見据えた初動対応を行うとともに、市町村など関係機関との連携を強化してまいりました。

今後も、一宮川をはじめとする流域治水対策や、能登半島地震の教訓を踏まえた「半島型地震」への対策を強化するとともに、上下水道施設をはじめとしたインフラの更新・耐震化をスピードアップするなど、様々なリスクに対して備えを万全にする「防災県・千葉」の確立に向けた取組を進めてまいります。

また、県民の命と暮らしを守るためには、犯罪の防止が不可欠です。「匿名・流動型犯罪グループ」に代表される新たな犯罪形態への対策強化や、特殊詐欺、サイバー犯罪の撲滅に向けて、捜査に必要なシステムの強化を図るとともに、犯罪抑止につながる防犯カメラ等の設置を推進し、暮らしの安全・安心を実感していただけるよう取り組んでまいります。

 

次に、ビジョン2として、千葉経済圏の確立と成田空港を核とした産業拠点の形成です。

第3滑走路の新設など、2029年に向けて進行中の成田空港の拡張事業は、「第二の開港」とも言うべきビッグプロジェクトであり、この機を逃さず、国や空港会社等との連携の下、空港内外一体のまちづくりを強力に推進していくとともに、空港周辺地域における国際的な産業拠点を形成してまいります。

また、空港周辺地域にとどまらず、将来の県経済をけん引するエリアを県内各地に創出し、県内全域への企業誘致・投資へつなげていくため、企業立地補助制度の見直しや、不足している産業用地の創出などに取り組んでまいります。

さらに、豊かな自然を活用した各地域の活性化、観光振興に取り組むとともに、京葉臨海コンビナートにおいては、国や立地企業と連携して、日本をリードするカーボンニュートラルコンビナートへの転換を図る取組を促進してまいります。

 

ビジョン3として、半島性を克服する交通インフラの充実です。

令和8年度中には、圏央道の県内区間の全線開通が見込まれるなか、この整備効果を全県に広げていくため、銚子連絡道路・長生グリーンラインなどの整備を着実に進めてまいります。

人口が集中し、渋滞が深刻化している県北西部については、北千葉道路の1日も早い全線開通を目指すとともに、新湾岸道路・千葉北西連絡道路の早期具体化に向け、国に対し積極的に働きかけてまいります。

また、社会経済活動の基盤である鉄道やバス等の地域公共交通について、利便性の向上に取り組みます。

 

ビジョン4として、超高齢化時代に対応した医療・福祉の充実です。

地域で求められる医療提供体制の確立に向け、人口減少により医師が不足しているエリアや、子育て世帯の流入によって小児科医が不足している東葛北部など、エリア毎に異なる医療課題に対応するほか、新興感染症に備え、医療機関等との連携強化や保健所の機能強化を進めます。

また、誰一人取り残さない福祉を目指して、高齢者福祉・障害者福祉の充実に加え、8050問題や独居高齢者を始めとする孤独化対策、アルコールや薬物、ギャンブル等の依存症を抱える方々やその家族への支援など、複雑かつ多様化する福祉を巡る課題に対応してまいります。

 

ビジョン5として、子育て支援、教育の充実、若者応援です。

千葉県や日本の未来を担う子供たちと保護者を支援するため、これまでも、多様な保育環境の整備促進や、施設面を含めた学校教育の充実、教育費の負担軽減などに取り組むとともに、貧困や児童虐待など、困難を抱える子どもへの支援に注力してまいりました。

こうした取組の更なる充実に加え、就職氷河期世代に対する支援や、ヤングケアラー対策、若者同士の出会いの場づくりなどを通じて、千葉県を支えてくださる若者・現役世代全ての方を応援してまいります。

 

ビジョン6として、豊かな海づくり・里づくり、ヤード対策です。

農業者のビジネスチャンス拡大に向けた大規模化や、輸出に取り組む生産者への支援強化などにより「稼げる農業」を目指すとともに、高温対策や有機農業の推進、耕畜連携など、持続可能性の高い農業への転換を図ります。

また、担い手の確保や、有害鳥獣・外来種への対策、ヤード対策にもしっかりと取り組み、千葉県の豊かな里山・里海・里沼を次世代へつないでいきます。

 

ビジョン7として、文化・スポーツと多様性の尊重です。

千葉県誕生150周年で生まれた文化事業の財産を引き継ぎ、千葉の特徴・歴史・豊かな自然環境を活用した文化振興を図るとともに、競技力向上に向けた基盤整備や、アーバンスポーツ・ユニバーサルスポーツといった新たなスポーツの振興を図り、多くの県民がスポーツや文化に親しみ、心豊かな生活を実現できるよう取り組んでまいります。

また、困難な問題を抱える女性や障害者、外国人、LGBTQの方々など、誰もがその人らしく生きる、分かりあえる共生社会を築き、千葉県の活力の向上につなげてまいります。

 

また、ビジョン8として、県庁の経営の効率化、デジタル化を進めるとともに、県と政令市の連携強化など、現場主義と対話によって開かれた県政を実現してまいります。

 

今後、これらのビジョンを実現するため、本県が有する「空」「海」「里」、そして「まち」「ひと」などの力を結集して、我が国が直面する諸課題に本県がいち早く対応し挑戦することで、大きな成果に結びつけていけるよう、新たな総合計画を策定することとし、本年9月議会を目途にお諮りすべく、速やかに検討を進めてまいります。

 

また、総合計画に掲げる施策の着実な推進を図るとともに、県が有する経営資源を効率的・効果的に活用して質の高い行政サービスを提供していくため、行財政改革計画もあわせて改訂してまいります。

 

今を生きる県民の皆さんと、20年後、30年後の県民の皆さんからも評価いただけるよう、「県民を守り、支え、そして飛躍する千葉」の実現に向けて、県民の思いと英知を結集する存在として、最前線で汗をかいてまいります。

 

二元代表制の一翼を担う県議会の皆さまには、これまでの4年間と同様に、様々な観点から提案・提言をいただきながら、千葉県の一層の発展に向けてともに歩みを進めてまいりたいと思いますので、引き続き、御指導・御鞭撻を賜りますようお願い申し上げ、私の挨拶とさせていただきます。

お問い合わせ

所属課室:総務部財政課企画調整班

電話番号:043-223-2071

ファックス番号:043-224-3884

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